「最近、だるくて疲れやすい」「些細なことでイライラする」「なんだかやる気が出ない」などの不調を感じたことはありませんか?
病院へ行くほどではないけれど、毎日なんとなくつらい……実は、そんな”なんだか不調”のときこそ、漢方薬の出番なんです。
そこで今回は、「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに”なんだか不調”に役立つ漢方薬について教えてもらいました。
その“なんだか不調”、漢方薬でケアできるかも?
「疲れやすい」「イライラする」「気分が沈みがち」といった”なんだか不調”を感じているのに、検査では異常が見つからず、原因がはっきりしない、このような状態は「未病(みびょう)」と呼ばれています。
未病とは、まだ病気として診断される段階ではないものの、心やからだのバランスが崩れかけているサイン。
放っておくと、不調が慢性化したり、本格的な病気になったりすることもあるため、漢方薬では、この段階で内側から整えることを重視しています。
また、生理痛やPMS(月経前症候群)、頭痛といった女性に多い不調も、心とからだのアンバランスが影響していることが少なくありません。
漢方薬は、このような不調の根本原因にアプローチし、体質や症状に合わせて、血流や水分代謝、自律神経などのバランスをやさしく整えていくのが特徴です。
初めての「漢方薬」飲み方の基本
「煎じるのが面倒」「味や香りが苦手」と漢方薬にマイナスイメージはありませんか?
今はもっと気軽に漢方薬を始められる方法があるので、飲み方の基本とともにご紹介します。
顆粒や錠剤タイプが便利
漢方薬には、煎じて服用するタイプがありますが、煮出す手間がかかるうえ、持ち運びが難しく、毎日続けるのが大変と感じる方も多いかもしれません。
そこでおすすめなのが、顆粒や錠剤タイプのエキス剤です。
忙しい朝や職場でも続けやすく、無理なく毎日の生活に取り入れられるのが魅力です。
漢方薬特有の味や香りが苦手な方は、味や香りを感じにくい錠剤タイプを選ぶといいでしょう。
食前・食間に飲むのが基本
漢方薬は、より安全に、かつ効果的に吸収されやすい空腹時に服用するのが基本です。
そのため、一般的には「食前(食事の30分前)」や「食間(食事と食事の間、食後2~3時間くらい)」の服用が推奨されています。
ただし、胃が弱い方や空腹時に飲むと気持ち悪くなる場合は、無理せず食後に服用しても問題ありません。
体調や生活リズムに合わせて、続けやすい方法で取り入れていきましょう。
まずは「2週間」試してみる
症状や体質によって個人差はありますが、漢方薬は2週間ほどで少しずつ変化を感じ始める方が多いです。
そのため、まずは2週間〜1か月を目安に続けてみることをおすすめします。
自分自身の心とからだの声に耳を傾けながら、じっくり様子を見ていきましょう。
【悩み別】初心者さんにおすすめの漢方薬
初めてでも比較的飲みやすく、よく使われている漢方薬のなかから、症状別におすすめの漢方薬をご紹介します。
生理痛やPMSにお悩みのあなたへ
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
体力があり、冷えのぼせや下腹部の痛みが気になる方におすすめ。
血流をよくして、生理痛や生理不順などを改善する漢方薬です。
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
PMSでイライラしやすく、のぼせや疲れやすさがある方におすすめ。
乱れた気(き)のバランスや血流をよくして、生理不順やイライラ、精神不安などを改善する漢方薬です。
肩こりや頭痛がつらいあなたへ
・釣藤散(ちょうとうさん)
朝の頭痛がつらく、高血圧傾向の方におすすめ。
頭や上半身に逆流した気(き)の流れを整えて熱を冷まし、肩こりや頭痛を改善する漢方薬です。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
冷えや貧血、むくみがあり、疲れやすい方におすすめ。
血流や水分代謝を整えて、肩こりや頭重感を改善する漢方薬です。
なんとなく疲れやすいあなたへ
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
食欲がなく、疲れやすい方におすすめ。
胃腸の機能を高めて気(き)を補い、疲労や無気力などを改善する効果が期待できる漢方薬です。
・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
手足の冷えや貧血があり、疲れやすい方におすすめ。
気(き)や血(けつ)を補い、慢性的な疲労や倦怠感を改善する漢方薬です。
漢方薬を選ぶときはプロに相談を
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家の力を借りるのがおすすめです。
漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
スマホで完結するので、対面では話しにくい悩みも気軽に相談できます。
心とからだにやさしい漢方薬を始めませんか
漢方薬は一時的に症状を抑えるだけではなく、不調が起こりにくい心とからだをつくるためにも役立ちます。
ちょっとした違和感や疲れやすさに気づいたときが始めどきです。
”なんだか不調”を放っておかず、毎日を元気に過ごすために、心とからだにやさしい漢方薬を始めてみませんか?
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師
清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211231g6sdf10037&utm_source=shindere&utm_medium=referral&utm_campaign=250603