国内初承認で話題の【ミニピル】生理痛やPMSにも?薬剤師が詳しく解説

2025.07.11

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「生理痛がひどくて毎月ゆううつ」「生理前になるとイライラが止まらない」などの悩みはありませんか?

2025年、日本で初めてプロゲスチン単剤の経口避妊薬としてミニピル(製品名:スリンダ錠28)が承認されました。
ミニピルは避妊目的だけでなく、生理痛やPMS(月経前症候群)の緩和、子宮内膜症の治療にも効果が期待できます。

この記事では、注目のミニピルの効果や正しい服用方法、低用量ピルとの違いについて薬剤師がわかりやすく解説します。

 

注目の避妊薬「ミニピル」とは

 

ミニピルは、プロゲスチン(黄体ホルモン)のみを含む経口避妊薬です。

2025年にスリンダ錠(一般名:ドロスピレノン)がミニピルとして初めて日本で承認されました。

PMSや生理痛にも効果はある?

ミニピルは、排卵や子宮内膜の増殖を抑えて、生理痛の原因となる子宮の過剰な収縮を軽減すると考えられています。
また、ホルモンの変動を穏やかにすることで、イライラや気分の落ち込みといったPMSの症状の緩和も期待できます。

そのため、ミニピルは避妊だけでなく、生理痛やPMSの改善にも有効な選択肢となるでしょう。

副作用が少ないって本当?

ミニピルは、エストロゲン(卵胞ホルモン)が含まれていないため、血栓症などの副作用リスクが低いとされています。


服用開始初期に一時的な不正出血が見られることがありますが、多くの場合は自然におさまっていきます。
ただし、長期間続く、出血量が多いという場合は、医師に相談するようにしましょう。

ミニピルの正しい飲み方は?

ミニピルは、生理開始日から服用を始め、1日1錠を毎日決まった同じ時間に服用します。休薬期間はありません。

 

飲み忘れた場合は、気づいた時点ですぐに1錠服用し、次の1錠はいつも通りの決めた時間に飲みます。
経口避妊薬として使う場合は、その後7日間はコンドームなど他の避妊法を併用する必要があります。

なお、3日以上連続して飲み忘れた場合は服用を中止して、次の生理がくるのを待ってから服用を再開します。

 

ミニピルは毎日同じ時間に飲み続けることが大切なので、服用を忘れないタイミングを選び、アラームなども活用して飲み忘れを防ぎましょう。

保険は適用になる?

ミニピルは医師の処方が必要な医療用医薬品で、市販されていません。


また、スリンダ錠を含むミニピルは、避妊目的での使用に限られているため、現在は健康保険が適用されず自由診療となっています。

ミニピル本体の料金の他に診察代などもかかり、医療機関によって費用は異なります。

「低用量ピル」との違い

ミニピルも低用量ピルもどちらも経口避妊薬ですが、含まれる成分や副作用のリスクなどに違いがあります。

含まれる成分が違う

低用量ピルにはエストロゲンとプロゲスチンの2種類のホルモンが含まれていますが、ミニピルはプロゲスチンしか含まれていません。

エストロゲンは女性らしさを保つホルモンとして知られていますが、一方で血栓症のリスクを高めたり、吐き気や乳房の張りといった副作用を起こしたりすることもあります。

また、エストロゲンの影響によって母乳の量が減ってしまうため、授乳中は低用量ピルを服用することはできません。

どちらを選べばいい?

低用量ピルとミニピルのどちらを選ぶかは、副作用のリスクや生活習慣、服用のしやすさなどを考慮することが大切です。

 

肥満症や高血圧症などの持病がある、35歳以上で1日15本以上の喫煙習慣があるといった血栓症リスクが高い人や授乳中の場合は、ミニピルの方が適しています。

 

ただし、ミニピルは、毎日決められた同じ時間に規則的に服用する必要があるので、それが難しい人は低用量ピルを検討した方がいいでしょう。

ピルに抵抗がある方は漢方薬での対処法も

「生理痛やPMSをなんとかしたいけれど、ピルにはちょっと抵抗がある」という人には、漢方薬もおすすめです。

漢方薬は、不調の原因となるホルモンバランスや自律神経、血流の乱れにアプローチして、根本改善を目指します。自然由来の成分でできており、一般的に西洋薬より副作用が少ないといわれているのも漢方薬の魅力です。

 

漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家の力を借りるのがおすすめです。

漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

スマホで完結するので、対面では話しにくい悩みも気軽に相談できます。

 

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生理痛やPMSの悩みを解消しよう

日本で初めて承認されたミニピル(スリンダ錠)の登場により、女性の避妊や不調の改善の選択肢が広がりました。
メリットや注意点をしっかり理解して、正しく使用することが大切です。
 

また、生理痛やPMSの改善には、心とからだのバランスを整える漢方薬も役立ちます。
自分に合った方法を見つけて、少しでも快適に毎日を過ごせるようにしていきましょう。

 

<この記事の監修者>



 

あんしん漢方薬剤師 
清水みゆき

漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。

現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。

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