藤井美樹 Weeklyコラム Vol.7 スキンケアがただの美容じゃなくなるとき

2025.10.30

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こんにちは。
株式会社STAGE・株式会社Cport代表の藤井美樹です。
前回のコラムでは、外見と内面がどのように影響し合うのかをお話ししました。
外見を整えることが自信や行動の後押しになる一方で、外見に対する不安やコンプレックスが内面に影響することもある。そんな「交差点」で起きる変化を考えてきました。
今回はその中でも「肌」に焦点を当てます。
肌の調子が整っているかどうかは、鏡に映る自分だけでなく、人との関わりや仕事の成果にも直結するもの。
私自身の体験や学びを交えながら、スキンケアを「美容」にとどまらない視点で考えていきます。

肌の不調が行動に影を落とす日々

外見の中でも、特に影響が大きいのが「肌の調子」です。
整っている日は表情も自然に明るくなり、人と会うのが楽しみになる。反対に不調の日は、気持ちまで沈みがちになります。

私も20代の頃、ニキビができるとどう隠していいかわからず、無理矢理コンシーラーを重ねて悪化させてしまうことがありました。そんな日は、人に会うことに前向きになれず、気分ごと落ち込んでしまう。きっと同じような経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

こうして振り返っても、やはり肌の状態は外見にとどまらず、行動や人との関わり方を大きく左右するのだと実感します。
(このテーマはVol.2でも触れています → 外見のコンディションが、毎日のパフォーマンスを左右する


「落とすケア」がすべての基本

私は基本的にノーファンデーションで、夏場の屋外予定でも日傘や帽子、最低限の日焼け止めだけにしています。加えて「落とすケア」の重要性を強く意識してきました。
メイクや日焼け止めが毛穴に残ったままになると、酸化した皮脂と混ざり、炎症やニキビの原因になることが知られています。

また、特に見落とされがちなのが朝の洗顔です。寝ている間にもコップ一杯分、約500mlの汗をかくとも言われています。分泌された皮脂や汗、枕の雑菌なども付着するので、水だけではこれらを十分に落とせず、毛穴詰まりの原因になることも。だからこそ、洗顔フォームを使い洗うことが欠かせません。
さらに、水温にも気を配ることが大切です。冷たすぎると皮脂汚れが落ちにくく、熱すぎると必要な皮脂まで奪ってしまい、かえって分泌が過剰になることがあります。ぬるま湯でやさしく洗うことが、清潔さとバリア機能を守るポイントです。


次世代と関わることが、自分を更新する

肌の調子が整っていると、自然と表情や雰囲気にも若々しさが出てきます。これは同年代の関係だけでなく、年下世代とのつながりを築くうえでも大切だと感じています。若い人にとって「清潔感があり、年齢を感じさせない先輩」は憧れや信頼の対象になりやすいですよね。次世代と関わることで、自分の視野や感性も更新されるのも大きな価値だと思います。
肌ケアは自分を整えるだけでなく、人との関わりを広げるきっかけにもなるのです。


入浴と発汗が“落とすケア”を助ける

私が大切にしているのは「湯船に浸かること」。
シャワーだけで済ませず、発汗によって毛穴の汚れを押し出す時間を確保することは、翌日のパフォーマンスの準備でもあります。
岩盤浴やホットヨガも良いですが、毎日続けやすいのはやはり入浴習慣。肌ケアというより、体調管理の一部として欠かせないと感じています。

さらに、入浴後や朝の洗顔後は肌が非常に水分を失いやすい状態になります。洗顔で皮脂膜やうるおい成分が一時的に失われるため、放置すると肌内部の水分が蒸発し、乾燥が進んでしまうという皮膚科の見解もあります。
そのため、顔を拭いたら他を拭く前に、まずスプレータイプなどの化粧水をパッと振りかける習慣を意識して続けています。肌が乾く前に水分を補い、バリア機能を守るための“潤すケア”の入口になるのです。


東海林莞奈さん監修:栄養の摂り方と肌への影響

肌は外からのケアだけでなく、体の内側からも作られます。
管理栄養士の東海林莞奈さんによれば、特に意識したいのは「栄養を摂るタイミング」です。

食物繊維は食事の30分前に摂ることで、血糖値の急な上昇をおだやかにすると言われています。血糖値の変動が落ち着くと、糖化や炎症のリスクを抑える一助となり、結果として「肌が安定しやすい」と感じる方も多いそうです。また、食物繊維は腸内細菌のエサとなり、腸内環境をサポートしてくれる大切な栄養素です。腸が整うことで、気分や肌の調子に良い変化を感じる方も少なくありません。

タンパク質は、体重1kgあたり約1.5gを目安に、1日数回に分けて摂ると良いと言われています。食事だけでは不足しやすいため、私はプロテインを活用しています。タンパク質は肌や髪、爪をつくるコラーゲンやケラチンの材料となる栄養素で、きちんと摂ることが美容や健康のサポートにつながります。
ビタミンやミネラルは、日々の食事だけでは十分に摂りにくい場合があります。そのため、サプリメントで補うのも一つの方法です。特に鉄分は美容や健康に関わる栄養素で、意識して摂ることで顔色や肌ツヤをサポートしてくれると感じる方も多いでしょう。

さらに、今は成分表示をスマホで読み取って、添加物や栄養をAIが判定してくれるツールもあります。こうしたサポートを活用することで、自分に合った食品を選びやすくなります。

また「腸を休ませる時間」を確保することも肌にとって重要です。消化にエネルギーを使い続けると、修復や代謝が後回しになってしまうためです。ファスティングや時間を区切った食事法で腸を休めると、肌の調子や疲労感の改善につながるケースもあるとのこと。
私自身も、食事の量や時間を工夫するだけで、翌朝の肌が軽やかに感じられるのを実感しました。
 

まとめ:肌ケアは「贅沢」ではなく、未来への投資

スキンケアは、美容のためだけにするものではありません。
翌日の自信、行動力、人との関係性に直結する“投資”です。

✅ 今日からできるワンアクション:朝の洗顔を水だけで済ませず、洗顔フォームと適切な水温で行ってみてください。たったそれだけで、肌の調子と一日の気持ちが変わります。

次回は、髪型やメイクといった顔まわりの細部に注目します。
第一印象を大きく左右する要素をどう整えれば、自分らしさを表現できるのか。一緒に考えていきましょう。

 

【このコラムの監修者】

 

 

 

 

 

東海林莞奈 管理栄養士

経歴

大学で管理栄養学を学び、卒業後は老人ホームや保育園で幅広い年代の食事管理に携わる。

現在はフリーランスとして、家庭向けの調理サポートや離乳食・食育講座、ファスティング指導などを行い、世代を問わず「食からの健康サポート」を実践している。

自己紹介

管理栄養士として大切にしているのは「毎日の暮らしに寄り添う栄養サポート」です。

子どもから高齢の方まで関わってきた経験を活かし、特に働く世代の方々が心身を整え、日々のパフォーマンスを高められるよう活動しています。

食事は「体の栄養」だけでなく「心の支え」にもなります。そう実感できる瞬間を、多くの方に届けていきたいと考えています。

【プロフィール】

藤井美樹
株式会社STAGE・Cport代表。
“装い・内面・健康を整える”を軸に、複数のブランドを展開。

・装いの自己実現を支援する《オーダースーツサロン|Visionné》
・脳と心を整える《ドライヘッドスパサロン|Salon by Papillons et nature》
・美容と健康を支える《オーガニックセレクトショップ|Papillons et nature》

働く人たちが、日々のパフォーマンスや判断力、人との関係性をよりよくするために、
「整えること」からライフスタイルを見直す支援を行っている。

自身の経験を活かし、講演・執筆活動を通してキャリア設計やセルフマネジメントをテーマに発信。
国家資格を持つ管理栄養士や熟練のスタイリストなど、各分野のプロフェッショナルと連携し、
一人ひとりに合わせた実践的なサポートを届けている。


 

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