こんにちは。
株式会社STAGE・株式会社Cport代表の藤井美樹です。
Vol.4では、続ける力を支える心の整え方についてお話ししました。
そのときは「どう続けるか」という意識面の工夫が中心でしたが、
今回はもう一歩進んで、続ける努力を“仕組み”に変える方法について考えていきたいと思います。
整えることを頑張り続けるのではなく、“頑張らなくても整う”状態をつくる。
それが、私が今大切にしている「行動をデザインする」という考え方です。
「やる気」に頼らず続けるための仕組み
意志の力だけで続けようとすると、どうしても限界があります。気合やモチベーションには波があるものだからです。
大切なのは、“頑張れる自分”をつくることではなく、“頑張らなくてもできる仕組み”をつくることだと感じています。
私の場合、家に帰ったらお風呂に入ることとスキンケア以外は何もやらないように、
すべてを終わらせてから帰宅するようにしています。
「帰ったらそのままお風呂に直行」がルール。お風呂上がりにスキンケアとストレッチをしたら、そのままベッドへ。
“やる気”ではなく“流れ”で動けるようになると、整えることは努力ではなく、日常の一部になっていきます。
続ける人は「プロ」を味方にしている
食事や運動も同じです。
私は自分の運営するサロンの腸活サポートプログラムを利用して、管理栄養士の方から毎日の食事アドバイスをもらうようにしています。
ストレッチも、柔道整復師の先生に見てもらうことで、自分では気づけなかった変化にプロの視点から気づかせてもらえたり、必要なサポートを受けられることで、やる気が自然と続いていきます。
第三者の目が入るだけで、意識の継続がまったく違い、結果的にサボらずに済んでいます。
やはり、プロを環境に組み込むことは、最強の習慣化です。
思考をクリアにする「空間の整え方」
仕事環境も同じく、整える対象のひとつです。
いらないものはすぐに捨て、収納は基本的に“見せない収納”。
以前、おしゃれなオープンラックに憧れて部屋に置いていたのですが、気づけばただの物置になってしまいました。それが視界に入るたびに、知らず知らずのうちにストレスを感じていたようです。
思い切ってスッキリした戸棚に変えて収納したところ、心まで軽くなるのを感じました。
余計なものが視界に入るだけで、脳の処理メモリが使われてしまうと言われています。
目に入る情報を減らすことで、思考がクリアになり、集中力が上がります。
整えるとは、単にきれいにすることではなく、「余計なものを削ぎ落とし、エネルギーを一点に集めること」だと思うのです。
心と体を整える夜のルーティン
一日の流れも、できる限り“自動化”しています。
お風呂のあとはスキンケアとストレッチ。
朝は白湯か青汁から始まり、夜は加湿と香りで1日を締めくくります。
寝る前には「Good Three Things」として、今日うれしかったこと、楽しかったこと、感謝したことなどを3つ挙げています。
どんなに「今日は最悪だった」と感じる日でも、この習慣を続けていると、出来事の捉え方が少しずつ前向きに変わっていきます。
最後に、お気に入りのアロマを焚きながら、
4秒吸って、7秒止めて、8秒で吐く呼吸法で心と体をリセット。
行動だけでなく、思考や感情も整える仕組みがあることで、心の波を穏やかに保てるようになりました。
前倒しのサイクルが、心の余裕をつくる
整える習慣を重ねていくうちに、時間にも余裕が生まれました。
寝起きが良くなり、朝の時間を有効に使える。夕方には翌日の準備を済ませておける。
その“前倒しのサイクル”が、心のゆとりにつながっています。
仕事に追われるのではなく、理想を追いかけるスタイルへ。
整えるとは、単に生活を整頓することではなく、「時間の流れそのものを味方につけること」だと実感しています。
意志は弱くていい。仕組みでカバーする
最後に。
やはり整っていない人は、家が散らかっていることが多いと感じます。まずは“散らかる物”を減らすこと。使わないものや着ない服を手放すだけでも、心のスペースが生まれます。
収納方法に迷う場合は、整理収納のプロに相談してみるのもおすすめです。
スマホの中も同じで、不要なアプリを削除し、情報を減らす。
リマインドはアラームに任せて、覚えておく負担を減らす。
そして、周りの人の力を借りながら、自分を支える環境をつくる。
何より大切なのは、「意志は弱い」という前提を受け入れること。だからこそ、仕組みでカバーすればいい。
整えるとは、自分を責めずに、支える環境をデザインすること。それが、続けるための一番現実的な方法だと思います。
関連コラム
Vol.4|続ける力を支える心の整え方
https://cinderellafitmedia.com/article/3406
【プロフィール】

藤井美樹
株式会社STAGE・Cport代表。
“装い・内面・健康を整える”を軸に、複数のブランドを展開。
・装いの自己実現を支援する《オーダースーツサロン|Visionné》
・脳と心を整える《ドライヘッドスパサロン|Salon by Papillons et nature》
・美容と健康を支える《オーガニックセレクトショップ|Papillons et nature》
働く人たちが、日々のパフォーマンスや判断力、人との関係性をよりよくするために、
「整えること」からライフスタイルを見直す支援を行っている。
自身の経験を活かし、講演・執筆活動を通してキャリア設計やセルフマネジメントをテーマに発信。
国家資格を持つ管理栄養士や熟練のスタイリストなど、各分野のプロフェッショナルと連携し、
一人ひとりに合わせた実践的なサポートを届けている。
