夏になると、汗やムレで肌がかゆくなったり、湿疹ができたりするといった悩みはありませんか?
汗をかくたびにかゆみが気になったり、保湿や塗り薬を使っても繰り返したりする場合は、肌の表面だけでなく、からだの内側からのケアを考えてみるのもひとつの方法です。
そんなときに選択肢となるのが、からだの内側から肌の状態を整え、肌トラブルの改善を目指す漢方薬の消風散(しょうふうさん)です。
ただし、消風散はかゆみや湿疹がある方なら誰にでも適しているというわけではありません。漢方薬は、症状だけでなく体質やからだの状態に合わせて選ぶことが大切です。
そこで今回は、肌トラブルに用いられる消風散の特徴や適した体質、服用前に知っておきたい注意点について、あんしん漢方の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
1. 汗ばむ季節、いつものスキンケアだけで大丈夫?

気温や湿度が高くなる夏は、汗や皮脂の分泌が増え、肌トラブルが起こりやすくなります。
汗をかいたまま放置すると、肌への刺激となって、かゆみや赤み、湿疹などの症状につながることも少なくありません。
そのため、保湿や汗をこまめに拭き取るなどのスキンケアはとても大切です。ですが、丁寧にケアをしても肌の状態がなかなか改善しない場合は、肌表面だけではなく、からだの内側の状態も関係している可能性があります。
東洋医学では、「肌は内臓の鏡」という言葉があるように、肌はからだの状態を映し出すものという考え方があります。
たとえば、胃腸の調子がよくない、むくみやすい、ストレスがたまっているといった状態が肌にも影響することがあります。食事や睡眠などの生活習慣も含めて、肌だけを切り離して考えないことが大切です。さらに、血流の滞りなど、からだの内側の状態が乱れることも肌トラブルにつながると考えます。
このような場合には、スキンケアだけでなく、体質や心身のバランスを整えることも肌荒れ対策のひとつです。外側と内側の両方からのケアで、肌トラブルが起きにくい状態を目指します。
2. 夏のムズムズ肌に使われることも。消風散とは?

漢方薬は、肌の炎症を和らげるとともに、からだの内側から肌の状態を整えることも目的とします。
消風散は、かゆみを伴う湿疹や皮膚炎などに用いられる漢方薬です。
とくに、かゆみが強く、赤く熱っぽい、ジュクジュクして分泌物が多い皮膚症状に用いられます。
東洋医学ではこのような症状を、からだに余分な熱や水分などがこもっている状態ととらえます。消風散は、炎症を抑えて余分な水分を取り除く作用があり、からだにこもったものを外へ発散させることで、肌トラブルの改善を目指すのです。
また、消風散には肌に必要な栄養を補い、乾燥した肌を整える方向に働く成分も含まれています。そのため、炎症やかゆみに対応するだけではなく、乾燥にも配慮しながら肌の状態を整える働きも期待できます。
3. 消風散が向いている体質・向いていない体質

消風散は、肌のかゆみや湿疹があれば誰にでも使われるわけではありません。肌の状態や症状のあらわれ方、体質などを考慮して選ぶことが大切です。
消風散は、とくに次のような特徴がみられる方に用いられる漢方薬です。
- 湿疹や皮膚炎があり、かゆみが強い
- 患部が赤く熱っぽい
- ジュクジュクした湿疹や分泌物がみられる
- 汗をかくと症状が悪化しやすい
- 湿度が高い時期に悪化しやすい
これらの症状がいくつか重なっている場合は、消風散が選択肢のひとつとなります。
一方で、肌が乾燥してカサカサしているタイプや冷えや疲れが強く体力が低下している人には、別の漢方薬が適している可能性があります。
肌トラブルは見た目が似ていても原因はさまざまです。同じかゆみでも、熱がこもって起こるものもあれば、乾燥や血行不良が関係しているものもあります。
そのため、自己判断で選ぶのではなく、体質まで含めて判断することが大切です。
4. 肌質に合う漢方を選ぶなら、まずは専門家に相談を

漢方薬は、自分の体質やそのときの状態に合ってこそ、本来の力が十分に発揮されます。
かゆみや湿疹があるからといって、すべての人に消風散が適しているわけではありません。
体質や肌の状態に合わない漢方薬を選ぶと、期待した変化を感じられないだけでなく、体調に思わぬ影響が出る場合もあります。
「自分に合うかわからない」という場合は、無理に自己判断せずに、医師や薬剤師などの専門家に相談してから服用すると安心でしょう。
最近では、スマートフォンから気軽に相談できるオンライン漢方サービスもあります。
「あんしん漢方(オンライン個別相談)」では、漢方に詳しい専門家に、自宅にいながら相談することができるので便利です。
5. 汗ばむ季節も健やかな肌へ
汗ばむ季節の肌荒れ対策にスキンケアはもちろん大切ですが、肌トラブルを繰り返す場合は、からだの内側から整える漢方薬を取り入れることも選択肢のひとつです。
肌の調子が気になるときは、専門家に相談しながら、自分に合ったケアを見つけていきましょう。

漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):
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