「え…もしかして更年期?」アラフォー女性を襲う“プレ更年期”の症状とは

2025.10.17

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毎年10月18日は「世界メノポーズデー」。
更年期の健康に関する情報を世界に広く発信する日として、1999年に定められました。

30代後半を迎えると、ちょっとした体調の変化から「これからの健康について考える機会」が増えてきます。
年齢的にはまだ更年期には早いと思われる時期ですが、心とからだのバランスがゆらぎ始めるのが「プレ更年期」です。

この記事では、プレ更年期の特徴や原因、セルフチェック、そして改善のヒントを紹介します。
世界メノポーズデーを契機に、自分の心とからだの変化に向き合ってみませんか?

プレ更年期とは?

更年期は閉経をはさんだ前後10年間、一般的に45〜55歳頃を指しますが、その少し前、30代後半〜40代前半にあらわれる心身のゆらぎが「プレ更年期」のサインです。

プレ更年期に医学的定義はありませんが、女性の多くが「体調が変わってきた」と感じやすくなるとされています。

代表的な症状として、疲れやすさ、肩こり、軽いめまい、不眠など、日常生活に小さな支障をきたす不調があらわれますが、まだ月経があるため更年期とは違いがあることも特徴です。

プレ更年期を引き起こす主な原因

プレ更年期の主な原因は、女性ホルモンの低下と自律神経の乱れ。

これらは密接に関係し合い、さまざまな不調を引き起こします。

女性ホルモンの低下

女性ホルモンの一種「エストロゲン」は、女性の心とからだの安定に影響を与える大切なホルモンです。

プレ更年期では、このエストロゲンが少しずつ減り始め、生理不順、皮膚の乾燥、抜け毛、関節のこわばりなどの症状があらわれ始めます。

さらに、ホルモン分泌のリズムが乱れることで気分の落ち込みやイライラといった精神的な症状が出やすくなるのも特徴です。

自律神経の乱れ

エストロゲン低下にともなって影響を受けやすいのが自律神経です。

自律神経は呼吸や体温調節、睡眠をコントロールしていますが、ホルモンバランスが乱れると、自律神経のバランスも乱れてしまいます。

その結果、不眠や日中の倦怠感、精神的な不安定さ、動悸、息切れ、発汗、めまい、耳鳴りなどの症状が出やすくなるのです。

さらに30代後半は、仕事や子育て、親の介護といったストレス要因が重なり、これらは自律神経の乱れを一層強めることになります。

あなたは大丈夫?プレ更年期セルフチェック

プレ更年期かもしれないと思ったら、まずは簡単なセルフチェックをしてみましょう。

以下は医療機関でも活用される「簡易更年期指数(SMI)」を参考にしたチェック項目です。

あくまで簡易版ですので、目安として利用してみてください。

 

・顔がほてる
・汗をかきやすい
・腰や手足が冷えやすい
・息切れや動悸がする
・寝つきが悪い、眠りが浅い
・怒りっぽく、イライラする
・気分が落ち込みやすい
・頭痛やめまい、吐き気がある
・疲れやすい
・肩こりや腰痛、手足の痛みがある

 

当てはまる項目が多い場合は、婦人科を受診して専門医に相談しましょう。

プレ更年期を改善するには

プレ更年期の不調は多くの女性が経験するものです。

けれども、生活習慣を工夫したり、必要に応じて治療を取り入れたりすることで、症状がやわらぎ、日常を心地よく過ごせるようになります。

生活習慣の見直し

まず取り組みたいのが生活習慣の改善。

栄養バランスのいい食事を心がけ、とくに女性ホルモンの働きを助けるビタミンB6やビタミンE、マグネシウム、大豆イソフラボンなどを取り入れましょう。

無理なダイエットや偏食はホルモンバランスを乱し、症状を悪化させる原因となってしまいます。

また、質のいい睡眠や適度な運動を取り入れることも、自律神経を整えるうえで効果的です。

ホルモン補充療法(HRT)

ホルモン補充療法(HRT)は、不足しているエストロゲンを補うことで症状を改善する治療法です。

のぼせや発汗、気分の落ち込み、骨粗しょう症予防などに効果が期待できます。

治療には飲み薬、貼り薬、塗り薬などがあり、症状や体質に合わせて選択されます。

副作用やリスクもあるため、医師と相談しながら進めることが大切です。

漢方薬

プレ更年期の症状には、根本改善を目指す漢方薬を試すのもおすすめ。

漢方薬のなかには、精神不安や月経不順などに効果が認められているものがあり、これらは婦人科でも処方されています。

プレ更年期の症状を改善するためには、「ホルモンバランスや自律神経のバランスを整える」「血流を改善する」といった生薬を含む漢方薬を選ぶといいでしょう。

 

<プレ更年期の人におすすめの漢方薬>

加味逍遙散(かみしょうようさん)

上半身にこもった熱を冷ますことで、ほてりやのぼせなどのホットフラッシュの他、精神を安定させてストレスによるイライラを軽減します。

 

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

下腹部の血行をよくすることで、婦人科系の働きを整え、更年期障害、月経痛、月経不順、肩こりや冷えのぼせなどを解消します。

 

漢方薬は心とからだのバランスを整えて、プレ更年期の不調を改善してくれますが、自分の体質に合うものを選ばないと、思わぬ副作用が出ることも。

そこで、漢方薬を選ぶ際におすすめなのが「あんしん漢方」サービスの利用。

薬剤師が最新のAIを用いて最適な漢方薬を提案してくれるので、誰でも安心して服用できますよ。

 

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211231g6sdf10073&utm_source=shindere&utm_medium=referral&utm_campaign=251014

プレ更年期でも自分らしく過ごそう!

プレ更年期は多くの女性が通る道。

無理せず生活習慣や治療を取り入れ、自分に合った方法で心地よく過ごしていきましょう。

 

<この記事の監修者>


 

 

 

 

 

 

横倉恒雄(よこくらつねお)医師
婦人科・内科・心療内科医

医学博士/医師。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。病名がない不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書に『脳疲労に克つ』『心と体が軽くなる本物のダイエット』『今朝の院長の独り言』等がある。クリニックで行っている『しなやか更年期サロン』はオンライン参加もあり、外来では時間がなく聞けない質問等もゆっくり教えてもらえると好評。

 

<漢方監修>

 

 

 

 

 

 

木村 英子(きむらえいこ)

あんしん漢方薬剤師

 

北里大学薬学部・東京大学大学院医学系研究科卒。臨床検査技師。

厚生労働省検疫所・病院にて公衆衛生・感染症現場を経て、インドアーユルヴェーダの権威ミーナクシ・アフジャ博士に師事。

 

対症療法ではなく体質を根本改善することの重要さを痛感し、西洋医学をベースに東洋医学からのアプローチを取り入れ、アロマやハーブを活用した情報発信を行う。

 

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。


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