健康診断の項目で、目に付く「血糖値」。
なんとなく「高いとヤバいかも」という意識を持ってはいるものの、血糖値が何を意味していて、高いとダメな理由を知らない人もいるかもしれません。
今回は、薬剤師が血糖値の基礎知識や、高血糖がもたらすリスクを紹介します。
血糖値とは
血糖値とは、血液に含まれるブドウ糖の濃度です。
食事で摂った糖質はブドウ糖になり、血液中を流れます。
このブドウ糖が「血糖」と呼ばれ、脳や筋肉の主要なエネルギー源となります。
つまり、血糖値が低すぎるとからだを動かすエネルギーが足りなくなります。
一方、血糖値が高い状態もリスクがあるので注意が必要です。
血糖値が高い状態が続くとどうなる?
食後、一時的に血糖値が上がるのは自然なことです。
ただし、慢性的に高い状態が続くと、血管を内側から傷つけるリスクが高まります。
つまり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞といった病気のリスクが増大するのです。
さらに、「糖尿病」と診断されるレベルに至ると、さらに注意が必要。神経障害や腎症、網膜症といった合併症のリスクも高まります。
日常生活でできる対策
血糖値が高いと言われた人は、以下のような工夫をしてみましょう。
・食事:野菜から食べ始めたり、よく噛んでゆっくり食べたりすることで、血糖値の急上昇を抑えられます。
・運動習慣:食後、すぐに眠らずに軽いウォーキングをしてください。血糖を効率よく消費できますよ。
また血糖値の安定には、「腸内環境」が深く関わっていることもわかってきています。
とくに水溶性食物繊維は、腸で糖の吸収を穏やかにし、急な血糖値の上昇を防ぎます。
また、腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸」は、血糖コントロールをサポートする働きもあります。
腸の環境が乱れると、血糖コントロールが悪化する可能性があるため、日々の腸活は健康維持の要です。
血糖値をしっかりチェックしよう!
血糖値は、からだのエネルギー源。
少なすぎるとからだの不調を引き起こす恐れがあります。
しかし、高すぎる状態が続くと、静かに血管を蝕むことも。
健康診断で数値が気になったときは、生活習慣を見直すきっかけにしましょう。
早めの対策をすれば、健康も維持しやすいですよ。
<監修者プロフィール>
中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。大学卒業後、病院薬剤師として勤務。その後、漢方相談薬局にて食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとして腸活ファスティングの魅力に感銘を受ける。
便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みは腸活ファスティングと、深く結びつきがあることを実感。現在は、腸活サポート薬剤師として積極的に発信中。プライベートでは長男と双子姉妹の3人育児に奮闘中。一食一発酵食品を心がけて毎朝のルーティンは納豆と味噌汁!
【今日から腸活】
Instagram:chokatsu_today
X:@chokatsu_today