「腸内細菌叢から脳卒中のリスクを予測するスコア」の開発へ 国立循環器病研究センターと共同研究を開始

2025.01.07

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この度、シンバイオシス・ソリューションズ株式会社(所在地:東京都千代田区、以下 当社)は、国立研究開発法人国立循環器病研究センター(所在地:大阪府吹田市、以下 国立循環器病研究センター)との腸内細菌叢の情報を用いた脳卒中の発症および脳卒中後の合併症のリスクを予測するスコアの開発などに関する共同研究を開始いたしました。

■共同研究の背景・目的

脳卒中は日本における死因の第4位を占めており、機能障害により何らかの介助を必要としたり寝たきりとなる主な要因でもあります。新たな脳卒中の予防法の開発は、健康寿命を延ばすことや医療経済負担の軽減に大きく貢献することが期待されてます。

 

そのようななか、国立循環器病研究センター 脳神経内科では、脳卒中発症の機序解明に向けて世界をリードする研究がこれまでに展開されており、むし歯や歯周病の原因となる口腔内の細菌が脳卒中の発症に関連することを明らかにしています。口腔内の細菌が脳卒中を誘導するメカニズムの1つとして、口腔内の細菌が腸管へ移行することによる腸内細菌叢の異常(dysbiosis)を介した免疫反応が挙げられており、これらが脳卒中のリスク上昇につながると考えられています。

 

一方、当社は、疾病と腸内細菌叢の関連性に関する研究、および腸内細菌叢の改善を介した疾病の予防・改善方法に関する研究・開発に取り組んでいます。これまでに当社は、腸内細菌叢の構成から各種疾病のリスクを分析する特許取得済みの革新的な手法(構造方程式モデリングを利用することを特徴とする)を開発しており、その機能を搭載した腸内細菌叢の検査・分析サービス(医療機関向けサービスの「SYMGRAM」、一般個人向けサービスの「健腸ナビ」)を提供しています。

 

この度、国立循環器病研究センターと当社は、相互の知見と技術を組み合わせ、脳卒中およびその合併症と腸内細菌叢の関連性の解明、さらには腸内細菌叢の情報を用いた脳卒中の発症および脳卒中後の合併症のリスクを予測するスコア(リスクスコア)の開発を行う他、食事・栄養指導による脳卒中およびその合併症の予防効果の検討を行うことを目的として、本共同研究を開始いたしました。

 

腸内細菌叢の変容は脳卒中に関連する潜在的な動脈硬化や症候(心身に現れた病的変化)の出現・重症化といった病期の進行と密接に関連している可能性があります。

本共同研究により、腸内細菌叢の状態から脳卒中の発症および脳卒中後の合併症のリスクを予測するスコアを開発し、その活用による先進的な脳卒中医療の早期実現と普及を目指します。また、従来の薬物療法とは異なる、腸内細菌叢をターゲットした食生活面からのアプローチによる革新的な脳卒中およびその合併症の予防ソリューションの確立とその社会実装に取り組みます。

 

■共同研究の内容

本共同研究は以下を目的として実施する予定です。

  • 脳卒中患者に特徴的な腸内細菌叢の変容の同定

  • 腸内細菌叢解析情報を用いた脳卒中の発症を予測するスコア(リスクスコア)の開発

  • 腸内細菌叢解析情報を用いた脳卒中後の合併症のリスクを予測するスコアの開発

  • 食事・栄養指導による脳卒中およびその合併症の予防効果の検討

 

■企業概要

当社は、腸内細菌叢から疾病リスク等を分析・評価する腸内細菌叢の検査・分析サービス(『SYMGRAM』、『健腸ナビ』他)の開発・運営および医薬・食品メーカー等と連携して腸内細菌叢の改善を介して疾病を予防・改善するための機能性食品の研究・開発などを行うヘルステック・バイオベンチャーです。

 

・会社名:シンバイオシス・ソリューションズ株式会社

・本社:東京都千代田区神田猿楽町2-8-11 VORT水道橋Ⅲ 3F

・研究所:埼玉県和光市南2-3-13 和光理研インキュベーションプラザ内

・設立:2018年4月 ※一般社団法人日本農業フロンティア開発機構と国立研究開発法人理化学研究所(旧辨野特別研究室)による研究成果を事業化する目的で設立

・資本金:18億9,162万円(資本準備金含む:2025年1月1日現在)

・URL:

【コーポレートサイト】https://www.symbiosis-solutions.co.jp/

【腸内細菌叢の検査・分析サービス「SYMGRAM」サイト】https://symgram.symbiosis-solutions.co.jp/

【腸内細菌叢の検査・分析サービス「健腸ナビ」サイト】https://kenchonavi.com/

※本稿は2025年1月7日にPRTIMESにて公開された記事、「腸内細菌叢から脳卒中のリスクを予測するスコア」の開発へ 国立循環器病研究センターと共同研究を開始を再編したものです。

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