今回は、ネイルスクール・ネイルサロンオーナーの吉原雅美様にインタビューをしました。吉原様は、M.SLASHとVINGT NAILの2つのサロンを経営されています。
他社のネイルスクールとの違いや経営をする時に心がけていることなどをお聞きしましたので、ぜひご覧ください。
ネイルスクールを作ったきっかけは?
ーー:本日はよろしくお願いいたします。まずは、ネイルスクールを作った経緯を教えてください。
吉原様(以下敬称略):ネイル業界の広がりを作りたいという想いから始めました。ネイルスクールを自社で作ることで、そのまま就職ができるという流れを作りたかったんです。
ネイルスクールを作った7年前は、一般的なネイルスクールのように検定対策がメインのスクールでした。現在では、検定対策ではなくて実践的に学べる短期集中のネイルスクールに切り替えています。
ーー:美容の専門学校だと2年間学びますが、スクールだと短期集中型なんですね。
吉原:そうですね。一昔前は、ネイルを学ぶなら美容の専門学校に行くという選択肢しかありませんでしたよね。専門学校にかかったお金を回収するのは何年もかかってしまうので、そういった金銭的な意味でも、短期集中でネイルスクールに通った方が負担は少ないのかな?と思いますね。
もちろんどちらにもメリット・デメリットはありますので、比較して決められるとは思いますが……。
ーー:確かにそうですね。筆者も美容の専門学校に行っていたので、それはすごく思います。スクールがある時代だったらまた選択肢も変わっていたのかなと思いますね。
一般的なネイルスクールとの違いは?
ーー:近年では、専門学校・ネイルスクールなど、さまざまな学べる場がありますが、他のスクールとの違いを教えてください。
吉原:まずは検定対策を重視していないところですね。座学というよりは、実技がメインなので、実際にサロンに出て先輩ネイリストと一緒にネイルオフなどをしています。生徒さんの頃からサロンワークを経験していると、入社した時に抵抗なく自然に入れるので、そのような制度にしています。
また、少人数制なのでマンツーマンに近い形で教えています。それによって講師の技術をそのまま身につけることができるんですね。もっと効率よく大人数で教えることもできるのですが、スクール卒業後にそのまま働いてもらうような人材を育てたいので、敢えて少人数制にしています。
ーー:外部の講師でなく、実際にM.SLASHで働いている方が教えるのはなぜですか?
吉原:うちで働きたくなるスクールを目指しているからです。それに、現場の哲学を加えた話しができることもメリットです。また、ネイリストとして就職したのちに、講師に困ったことがあった時にすぐに相談できることも心強いですね。
スクールの卒業生は自社サロンで働かれている?
ーー:先ほどスクールから就職に繋げるとおっしゃっていましたが、やはりスクールを卒業したらM.SLASHやVINGT NAILで働かれる方がほとんどですか?
吉原:そうですね。ほぼうちで働いています。就職できるネイルスクールとも言われており、今ではスクール卒の方だけを採用しています。
ーー:年齢は高校卒業したばかりの若い方が多いのか、キャリアアップを目指した社会人の方が多いのかどちらでしょうか?
吉原:どちらもいらっしゃいます。少し前までは、高校卒業したての方が多かったのですが、最近はキャリアアップを目指した社会人の方が割合的には多くなりましたね。また、サロンのお客様のお子様がスクールに入るというパターンもあります。
経営する時に心がけていることは?
ーー:スクールとサロンとどちらもされているので、それぞれで心がけていることを教えてください。まずはスクールの経営で心がけている想いをお願いします。
吉原:スクールにはたくさんのコースがあるので、どんな人になりたいかによってコース選びをしてもらっています。ライフスタイルに合ったコースにするために、内容をその方に合わせて変えることも。例えば検定はいらないという方には、検定のための時間をサロンワークの時間に変えるなど、柔軟に対応するようにしています。
ーー:ありがとうございます。では次はサロンの経営について心がけていることを教えてください。
吉原:ここでしか経験できないことをさせることを心がけています。うちにいる以上、成長し続けられているかどうかをよく見ています。スタッフが成長できていない時は、スタッフではなく自分に矢印を向けて、集客の弱さがあるのか、社内研修が足りないんじゃないかなどを経営陣で話し合いをしています。
成長ができているかどうかで見ていかないと、会社への魅力がなくなってしまうので、うちにいる意味を大切にしていますね。
今後のビジョン
ーー:最後に今後のビジョンを教えてください。
吉原:来年ネイルスクールを移転させるんです。近年では、二枚爪や反り爪で悩んでいる方がきれいな爪になるように育爪をするというニーズが高まっています。そのため、新しいサロンでは、ケアをメインにして、お客様の年齢層を広げたいと考えています。
また、ネイルの仕事の楽しさを伝えていき、どんどん活躍できるネイリストを育てていきたいですね。
まとめ
本記事では、ネイルスクール・サロンオーナーの吉原雅美様にインタビューをさせていただきました。
生徒さんは、ネイルスクールを卒業してサロンに就職し、スクール生にネイリストが直々に教えることで、社内で完結できる仕組み作りをされているのが大変素晴らしいと感じました。
筆者自身も美容の専門学校に通っていたことから、ネイルスクールのお話はとても興味深く、聞き入ってしまいました。今回は貴重なお話しをありがとうございました。
吉原雅美様のプロフィール
25歳から美容師を目指してM.SLASHに入社。10年間ヘアスタイリストとして活躍。36歳の時にネイルサロンVINGT NAIL青山 代表としてネイル事業に転身。その後、ネイリスト育成に力を入れるために2015年にM.SLSAHネイルスクールを開校し、人気ネイリストを輩出している。