生理前後に、肌の調子が悪くなったり、気分が不安定になったりするという悩みはありませんか?
生理周期に合わせて心身の状態がゆらぐことは珍しくありません。
スキンケアや睡眠など日頃のケアも大切ですが、繰り返す不調が気になる場合は、冷えや乾燥などの体質から見直してみませんか?
そんなときの選択肢のひとつが、温経湯(うんけいとう)という漢方薬です。
温経湯は、からだを温める漢方薬というイメージを持たれやすいですが、それだけではありません。
冷えに加えて、肌や唇の乾燥、生理不順や生理痛などの生理に関する不調がある方に用いられます。
そこで今回は、温経湯の特徴や適した体質などについて、あんしん漢方の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
1.生理前後のゆらぎが気になるなら

女性のからだは、生理周期にともなってホルモンの状態が変化します。
そのため、生理前後に肌や気分、体調などにゆらぎを感じることがよくあります。
生理前になると肌荒れしやすい、気分が不安定になるなど、毎月同じような不調を繰り返している方もいるでしょう。
このようなときは、肌や気分の変化だけを切り離して考えるのではなく、生理の状態や冷えなども含めて、心とからだ全体の状態を見ていくことが大切です。
漢方医学では、生理前後の不調について、単にホルモンの変化だけでなく、からだの内側の状態も含めて考えます。
たとえば、血流が滞ることは、生理痛や経血の状態、生理周期の乱れにつながると考えられています。
血流の滞りは、肌の乾燥や肌荒れなどにも関係するとされ、からだの内側の変化が肌の状態に影響を与えることも。
冷えも女性特有の不調と深く関わる要素のひとつです。
冷えによって血流が悪くなると、下半身は冷えているのに上半身には熱がこもるという状態が生じ、これはほてりや肌の乾燥などにつながることがあります。
このように、同じ生理前の肌荒れや生理不順であっても、その原因や体質は人によって異なります。
症状があらわれている場所だけを見るのではなく、その背景にある体質まで考慮して、一人ひとりに合った漢方薬を選ぶのが特徴です。
冷えがあり、肌の乾燥やほてり、生理に関する不調などをともなう場合には、温経湯という漢方薬が選択肢のひとつになります。
温経湯には、血流をよくしてからだを温めるほか、からだの潤いを補う方向に働く成分も含まれており、冷えだけでなく、乾燥やほてり、生理に関する不調にも配慮した処方です。
2.あなたは当てはまる?温経湯が向いている体質サイン

温経湯は、冷えのある方の月経不順や月経痛、不正性器出血などに用いられる漢方薬です。
処方名には、冷えた状態を温めるという意味が込められています。
ただし、生理に伴う不調がある女性なら誰にでも適しているわけではありません。
冷えや生理の状態、乾燥の有無などを考慮して体質に合わせて選ぶことが大切です。
温経湯は、とくに次のような特徴がみられる方に用いられる漢方薬です。
- 下腹部や腰まわりに冷えを感じる
- 肌や唇などが乾燥しやすい
- 手荒れが気になる
- 手足がほてることがある
- 生理不順や生理痛など、生理に関する不調がある
このなかでも特徴的なのが、冷えがあるのに、手足がほてるという状態です。
一見すると相反する症状ですが、からだの潤いが不足すると、乾燥やほてりをともなうことがあります。
こうした冷えとほてり、乾燥が同時にみられることも、温経湯が向いている体質のサインのひとつです。
冷えや乾燥が目立たず、ここであげた特徴に当てはまらない場合には、温経湯以外の漢方薬が適している可能性もあります。
生理痛があるから温経湯と症状だけで判断するのではなく、自分の体質に合っているかを考えることが大切です。
3.体質に合わせたケアは、専門家と一緒に見つけよう

漢方薬は、自分の体質やそのときの状態に合ってこそ、本来の力が十分に発揮されます。
生理前後に肌荒れや気分のゆらぎがあるからといって、すべての人に温経湯が適しているわけではありません。
同じ生理前の不調でも、冷えが強い方、ほてりが気になる方、疲れやすい方、むくみやすい方など、からだの状態は人によって異なります。
体質や肌の状態に合わない漢方薬を選ぶと、期待した変化を感じられないだけでなく、体調に思わぬ影響が出る場合もあります。
「自分に合うかわからない」という場合は、無理に自己判断せずに、医師や薬剤師などの専門家に相談してから服用すると安心でしょう。
最近では、スマートフォンから気軽に相談できるオンライン漢方サービスもあります。
「あんしん漢方(オンライン個別相談)」では、漢方に詳しい専門家に、自宅にいながら相談することができるので便利です。
4.生理前後のゆらぎを体質からケアしよう
温経湯は、単にからだを温めるだけの漢方薬ではありません。
冷えに加えて、肌や唇の乾燥、手足のほてり、生理不順や生理痛などの生理に関する不調がある方に用いられる漢方薬です。
自分の体質を知ることが、生理前後の不調と上手につき合うための第一歩です。
生理前後に肌や気分、体調がゆらぐ場合は、専門家にも相談しながら、自分に合った体質ケアを見つけていきましょう。
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師
清水みゆき

漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
