繊細で疲れやすいあなたへ……HSPの疲労や気分の波を整える漢方習慣

2025.05.09

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「光や音に敏感に反応してしまう」「まわりを気にし過ぎて疲れてしまう」などの悩みはありませんか?
それはもしかしたら、HSPという気質が関係しているかもしれません。
HSPは病気ではないため、明確な治療法があるわけではありません。
ですが、心とからだのバランスを整える漢方薬が、日々のしんどさを和らげる手助けになることもあります。
そこで今回は、「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんにHSPによる不調に役立つ漢方薬について教えてもらいました。

 

HSPとは?

HSPとは、Highly Sensitive Person(ハイリーセンシティブパーソン)の略で、生まれつき神経が細やかで感受性が高く、まわりの刺激に敏感な気質を持つ人のことをいいます。
 

音や光、匂い、人の感情などに対して強く反応しやすく、その影響により日常生活で疲れや生きづらさを感じることも少なくありません。

また、周囲から理解されにくかったり、自分でも気づかないうちに無理を重ねてしまったりすることもあります。

HSPチェックリスト

以下のような傾向に心当たりがあれば、HSPの気質を持っているかもしれません。

・明るい光や強い匂い、大きな音などに圧倒されやすい

・小さなことでもすぐに驚く・びっくりする

・カフェインに敏感に反応する

・自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づく

・他人の気分に左右される

・「敏感だ」とか「内気だ」と言われたことがある

・映画や音楽、芸術作品に深く感動しやすい

一度にたくさんのことを頼まれるのがイヤだ

・生活に変化があると混乱する

・豊かな想像力を持ち、空想にひたりやすい

当てはまる項目が多いほど、HSPの気質が強い可能性があります。

上手にHSPとつき合うには

HSPの人は生まれ持った感受性の高さにより、毎日の生活でさまざまな影響を受けやすいです。

刺激の多い現代社会では、心もからだも疲弊してしまいがちですが、ちょっとした工夫で毎日をもっと心地よく過ごすことができます。

日常のストレスを軽減するための具体的な方法をご紹介します。

音や光の刺激を和らげる工夫をする

HSPの人にとって、日常にあふれる騒音やオフィスの蛍光灯などの光や音の刺激は、想像以上に負担となってしまいます。

そんなときは、物理的に刺激をブロックするアイテムを取り入れましょう。

・外出時にはサングラスをかけて強い光から目を守る

・カフェや電車ではノイズキャンセリングイヤホンを使って音をシャットアウトする

・苦手な匂いを避けるためにマスクをする

このような工夫で、外部からの刺激を和らげて安心できる環境を整えるのがおすすめです。

自分に合った環境に身を置く

HSPの人は、まわりの感情や空気を敏感にキャッチしてしまうため、人と接する機会が多い仕事をしたり周囲の目を意識し続けるような環境にいたりすると、疲れやすくなってしまいます。
以下のようにして、自分に合った働き方や環境を選ぶことがとても大切です。

・接客業など外的な刺激の多い職種から、事務やクリエイティブ系などの職種へシフトする

・在宅ワークやフルリモート勤務の職場を選ぶ

・フリーランスや個人事業など人との関わりを最小限に抑えられる働き方を選ぶ

また、意識してSNSから離れたり、自然の中で過ごしたりと感覚をリセットできる時間を持つこともおすすめです。

できる部分から少しずつ取り入れて、心地よく生きる環境を整えていきましょう。

HSPによる不調に役立つ漢方薬3つ

HSPによる不調の主な原因となる自律神経の乱れ。

心とからだ全体のバランスを整える漢方薬は、自律神経の乱れの改善を得意としています。

漢方薬なら毎日決められた量を飲むだけなので、手軽に取り入れやすいのも魅力です。

HSPによる不調におすすめの漢方薬を3つご紹介します。

加味帰脾湯(かみきひとう)

胃腸の働きをよくして、気(き)や血(けつ)の不足を補う漢方薬です。

精神活動をコントロールするために必要な栄養を補い、精神を安定させる効果が期待できます。

疲れやすい・胃腸が弱い・貧血気味の人の不眠や精神的なストレス、不安感におすすめです。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

ストレスや過労などで滞った気の巡りをよくする漢方薬です。

気の巡りを改善することで、心身の緊張を和らげて自律神経を整える効果が期待できます。

気分がふさぎがちで、のどのつかえ感や動悸、不安感が強い人におすすめです。

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

神経の高ぶりを鎮める漢方薬です。
自律神経系を調節して気血を巡らせ、精神不安や興奮を鎮める効果が期待できます。

神経過敏、怒りやすい人のイライラや不眠、頭痛におすすめです。

漢方薬は症状に合わせた処方が必要

漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、その人の状態や体質に合っているか、という点です。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

どの漢方薬が自分に向いているのかを見極めるためには、専門家の力を借りるのがおすすめです。

漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。

スマホで完結するので、対面では話しにくい悩みも気軽に相談できます。

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211231g6sdf10031&utm_source=shindere&utm_medium=referral&utm_campaign=250506

無理せず自分を大切にしていこう

まわりの刺激に敏感で、心もからだも疲れやすいHSP気質の人。
だからこそ、自分に合ったケアで、少しでも負担を軽くしてあげることが大切です。
漢方薬は、そんなあなたの心身のバランスをきっとやさしく整えてくれるはず。
自分を大切にしながら、毎日を少しずつ心地よくしていきましょう。

<この記事の監修者>
 

あんしん漢方薬剤師 
清水みゆき

漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。

現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。

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