腸活でよく聞く「オリゴ糖」。腸にいいといわれているけれど、具体的にどんな効果があるのかわからないという人もいるのではないでしょうか。この記事ではオリゴ糖の特徴や効果、効率よく摂取する方法を解説します。
オリゴ糖とは?
オリゴ糖とは、単糖が2〜10個程度結びついている状態の糖のことです。
糖は分子量にあわせて単糖・少糖類・多糖類に分類されます。オリゴ糖は少糖類に該当し、砂糖よりも甘さが控えめなのが特徴です。
オリゴ糖には、以下のような種類があります。
・フラクトオリゴ糖
・イソマルトオリゴ糖
・ガラクトオリゴ糖
・乳糖
・シクロデキストリン
さらに、オリゴ糖は小腸までに吸収される「消化性オリゴ糖」と、大腸まで届く「難消化性オリゴ糖」の2種類に分けられます。
オリゴ糖の効果
オリゴ糖は血糖値の上昇を抑えるとともに、腸内環境を整える効果が期待できます。
一般的な糖質は胃や小腸でブドウ糖へと分解・吸収され、血糖値を上昇させます。一方、難消化性オリゴ糖は胃や小腸ではほとんど消化されないため、血糖値が上昇しにくいのです。
また、大腸まで届いたオリゴ糖は善玉菌のエサとなるため、善玉菌の増加につながります。
さらに、オリゴ糖が善玉菌によって代謝されると、短鎖脂肪酸が産生されます。短鎖脂肪酸は、大腸のバリア機能を高めたり悪玉菌の増殖を抑えたりして腸内環境を整える効果が期待できる代謝物です。
オリゴ糖を摂ることで善玉菌の増加と短鎖脂肪酸の産生が促進され、便秘の改善や免疫機能の向上などの効果が期待できるのです。
オリゴ糖を効率よく摂取する方法
オリゴ糖を摂取するには、オリゴ糖を多く含む食材を積極的に食べましょう。オリゴ糖は、バナナや玉ねぎ、大豆、ごぼうなどさまざまな食材に含まれています。これらの食材を日々の食事に取り入れてみましょう。
ただし、オリゴ糖の種類によって異なりますが、腸内環境や便通を改善する効果を得るには、1日約1〜5gを摂取する必要があります。(※1,2)食材に含まれるオリゴ糖はごくわずかのため、食事だけで必要なオリゴ糖を摂取するのは現実的ではありません。
そこでおすすめなのがサプリメントの活用です。飲むだけで食事では摂りきれないオリゴ糖を補うことができるため、食事と組み合わせて活用しましょう。
オリゴ糖は腸活の強い味方
オリゴ糖は腸まで届いて善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える効果が期待できます。食材に含まれるオリゴ糖は微量なため、食事だけではなかなか十分な量を摂取できません。サプリメントも活用して効率的にオリゴ糖を摂取し、腸内環境を整えましょう。
<参考文献>
※2 消費者庁「別添3 特定保健用食品(規格基準型)制度における規格基準」
<監修者プロフィール>
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニューも開発。