今、女性たちの間で熱狂的な支持を集めている「麻辣湯(マーラータン)」。
好きな具材を自由に選べる楽しさと、ピリリと刺激的なスープ。単なるトレンドフードだと思われがちですが、実は東洋医学の視点から見ると、女性の不調に寄り添う「からだ想い」な一杯であることをご存知でしょうか?
今回は、薬膳アドバイザーでもある薬剤師の山形さんにインタビュー。麻辣湯がなぜ「からだ想い」なのか、その秘密を徹底解剖します!
そもそも麻辣湯って?薬膳的に見た“からだ想い”な一杯

ーー最近、街中で麻辣湯のお店をよく見かけます。薬膳の専門家から見て、麻辣湯はどのような料理だと捉えていますか?
山形さん(以下、敬称略):一言で表現するなら、“食べるサウナ”であり、“巡りの着火剤”ですね。
麻辣湯は単なる辛いスープではありません。薬膳の視点では、私たちの生命エネルギーである「気(き)」、栄養を運ぶ「血(けつ)」、からだの水分である「水(すい)」という3つの要素の巡りを、一気に高めてくれるデトックスフードなんです。
こんな不調を感じている人にこそ、麻辣湯
ーー具体的に、どのような悩みを持つ女性におすすめしたいですか?
山形:次のような不調を感じている人には、ぜひ一度試していただきたいですね。
- □ 万年冷え性の人
手足の先がいつも冷たく、厚着をしても温まらないタイプ - □ 代謝が落ちたと感じる人
運動不足で汗をかきにくくなり、痩せにくくなったと感じるタイプ - □ なんとなく重だるい人
むくみやすく、生理前にからだが重くなったり、どんよりとした不調を感じたりしやすいタイプ
麻辣湯に含まれる多彩なスパイスは、体内に溜まった「湿(余分な水分や老廃物)」や「寒(冷え)」を追い出す力が非常に強いんです。停滞している状態をググッと動かし、からだの中のスイッチを入れ直すようなイメージですね。
麻辣湯を食べるときに注意したいポイント
ーーからだによいとなると毎日でも食べたくなりますが、注意点はありますか?
山形:汗のかきすぎには要注意です。「デトックス=汗をかくほどよい」と思われがちですが、東洋医学では、汗と一緒に「気(エネルギー)」も漏れ出ると考えます。
食べた後にスッキリせず、かえってぐったり疲れてしまう人は、辛さを少し控えめにして、汗をかきすぎない程度に調整するのがコツですよ。
また、胃腸が弱りすぎていて、刺激物を受け付けないほど疲れているときも無理は禁物。そんなときは、卵や豆乳を加えてマイルドにアレンジして、優しくからだを温めてあげてください。
おいしさの裏に理由あり。麻辣湯の主役スパイスに注目

麻辣湯のあのクセになる味わいを作っているのは、複数のスパイスです。なかでも「これだけは外せない!」という3つの主役について解説していただきました。
山形:麻辣湯の「麻(マー)」、つまり痺れる感覚の正体が山椒(さんしょう)です。
単に舌を刺激するだけでなく、内臓を芯から温めて胃腸の動きを活発にする効果があります。湿気を飛ばす作用もあるので、おなかが冷えて痛みやすい人や、むくみがちな女性にとって頼もしい味方です。
山形:「辣(ラー)」の正体であり、代謝アップの主役。辛み成分のカプサイシンが交感神経を刺激して体温を上げ、脂肪を燃焼しやすい状態にしてくれます。
「どうしてもからだが温まらない」という深刻な冷えや、運動不足で眠ってしまったからだに火をつける、まさに“着火剤”のような役割を果たします。
山形:あの独特な甘い香りの正体は八角(スターアニス)。薬膳では「天然の胃腸薬」とも呼ばれるほど、胃腸を整える力が強いんです。
また、その特徴的な香りは「気」の巡りをスムーズにするため、ストレスでイライラしているときや、生理前の情緒不安定な時期のリラックス効果も期待できます。
迷ったらこれ!薬膳的に優秀な麻辣湯の定番具材

お店のショーケースにはたくさんの具材が並んでいて、つい迷ってしまいますよね。山形さんに、スーパーでも手に入る「薬膳的に優秀な定番具材」を3つ選んでいただきました。
山形:私の一押しは黒きくらげです。薬膳では「血」を補い、潤いを与えてくれる食材とされています。
鉄分やカルシウム、食物繊維も豊富なので、女性に不足しがちな栄養を補いながらお通じ改善も期待できます。コリコリした食感で満足感も高いので、ダイエット中の人にもおすすめです。
山形:辛いスープで汗をかくと、実はからだに必要な潤いも一緒に消耗してしまいます。
そこで合わせたいのが小松菜やほうれん草です。これらは「血」を補い、からだを潤す作用があるため、スパイスの熱による肌のカサつきなどを防いでくれます。
山形:お肉なら豚肉。薬膳的に豚肉は「陰(いん=潤い)」を補う食材です。
ビタミンB1も豊富で、乾燥肌対策や疲労回復に役立ちます。辛いスープの刺激を、豚肉の脂と旨みが優しく包み込んで、バランスを整えてくれますよ。
【体質別】今の自分に合う、麻辣湯のベストな組み合わせ

自分にぴったりの一杯にカスタマイズできるのが麻辣湯の醍醐味。今の自分の体調に合わせたトッピング術を、山形さんに教えてもらいました。
冷えやすい人|温める食材をチョイス
おすすめの食べ方:辛さ普通〜多め + ニラ・豚肉・ネギ
とにかく“温める食材”を重ねましょう。ニラやネギなどの香味野菜は、からだに居座る冷えを散らしてくれます。
ストレスフルな人|「香り」の食材がカギ
おすすめの食べ方:山椒(シビレ)多め + パクチー・セロリ
薬膳では、香りのある野菜は滞った気を巡らせ、ストレスを発散させるといわれています。
むくみやすい人|カリウム×食物繊維でデトックス
おすすめの食べ方:海藻類(わかめ・昆布) + もやし・きのこ類
むくみやすい人はカリウム豊富な海藻がベストパートナー。食物繊維たっぷりのきのこと合わせることで、体内の水はけをよくします。
乾燥が気になる人|白い食材で潤い補給
おすすめの食べ方:辛さ控えめ + 豆腐・白ごま・トマト
激辛はからだを乾燥させるので、辛さは控えめに。肌を潤す白い食材と、からだの熱を冷ますトマトの組み合わせで内側からしっとりさせましょう。
実はかんたん!おうちで麻辣湯を楽しむには?

「お店の行列に並ぶ時間がない」「家でゆっくり楽しみたい」という人には、本格的な味を自宅で再現できる『頂マーラータン|おうちでマーラータン』がおすすめです。
厳選した原材料と、30種類以上のスパイスを組み合わせた手作りスープをお取り寄せすれば、冷蔵庫にある余り野菜や、お好みの具材で自分だけの麻辣湯が完成!
「頂マーラータン|おうちでマーラータン」
麻辣湯は、がんばらない薬膳ケアの第一歩
「薬膳」と聞くと、難しいルールがあるように感じますが、実は「今の自分の体調を見て、必要なものを選ぶ」というシンプルなことなのです。
おいしく食べて、気づいたら冷えが和らいでいたり、気分がスッキリしていたり。そんな「がんばらないセルフケア」の第一歩として、ぜひ麻辣湯を楽しんでみてくださいね。
<取材協力>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。15社以上のメニュー開発にも携わる。オンラインAI漢方「あんしん漢方」 でも薬剤師としてサポートを行う。
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