鎮痛剤の飲みすぎが招くデメリットとは?お薬と上手につき合う方法

2025.03.07

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「頭痛や生理痛がつらくて、鎮痛剤を手放せない」
そんな悩みを抱えていませんか?
鎮痛剤は痛みをやわらげるのに便利ですが、飲みすぎるとからだに悪影響を与えることがあります。
この記事では、鎮痛剤の飲みすぎの目安やデメリット、薬の量を減らす工夫を紹介します。上手に鎮痛剤とつき合いながら、痛みと向き合いましょう。

 

鎮痛剤の服用は月に10回ほどが目安

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「鎮痛剤を飲みすぎていないか心配……」そんなとき、ひとつの目安となるのが月に10回ほどという回数です。

頭痛の専門家によると、月に10回以上鎮痛剤を飲んでいる場合、薬による頭痛(薬物乱用頭痛)のリスクが高まるとされています。

とくに、3か月以上続けて月に10回以上飲んでいる場合は注意が必要です。

過剰な鎮痛剤の服用が招くデメリット

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鎮痛剤は手軽に痛みを抑えられる反面、飲みすぎるとからだにさまざまな影響を与えます。とくに注意したいのが次の3つのリスクです。

薬物乱用頭痛になりやすくなる

先述したとおり、鎮痛剤を飲む回数が増えると「薬のせいで頭痛が起こる」という状態に陥ることがあります。

これを「薬物乱用頭痛」といいます。

もともと片頭痛や緊張型頭痛がある人は、鎮痛剤を頻繁に飲むことで頭痛が慢性化しやすくなります。

薬を飲んでも痛みが取れにくくなり、さらに薬を飲む、という悪循環に陥ることも。

「薬を飲んでもスッキリしない」「頭痛が前より増えた」と感じたら、薬の飲みすぎが原因かもしれません。

副作用が起こりやすくなる

鎮痛剤は適切に使用すれば安全ですが、長期間・高頻度で服用すると胃や腎臓などに負担をかけることがあります。

たとえば、以下のような副作用が起こることがあります。

・吐き気・嘔吐

・腹痛・胃痛

・下痢・便秘

・めまい・ふらつき

・睡眠障害

気になる症状があれば、医師に相談しましょう。

依存症のリスクが高まる

鎮痛剤は、頻繁に飲むと「薬がないと不安」という気持ちになり、精神的な依存が生まれることがあります。

「痛みが出る前に飲んでおこう」と習慣的に飲むようになると、痛みの感じ方が過敏になり、少しの痛みでもすぐに薬に頼るようになります。

こうなると、薬なしでは生活しにくくなり、さらに飲む回数が増えてしまうのです。

鎮痛剤を減らしていくためには、薬を飲むタイミングや習慣を見直しましょう。

鎮痛剤と上手につき合うコツ

出典:Photo-ac

 

鎮痛剤の使用を減らすには、薬を飲むタイミングなどを工夫するのがポイントです。

薬は早めに飲む

「できるだけ薬を飲む回数を減らしたい」と思って、痛みを我慢しすぎるのは逆効果です。

痛みがひどくなってから薬を飲むと、効きにくくなったり、結果的に回数が増えてしまったりすることがあります。

痛みの初期段階で適切な量を飲むことで、少ない服用回数で痛みをコントロールしやすくなります。

痛みダイアリーをつける

「なんとなく薬を飲んでいるけれど、本当に必要なタイミングだったの?」と振り返るために、痛みダイアリーをつけるのもおすすめです。痛みダイアリーには、次のような点を記録しておきましょう。

 

・痛みが出た日時

・どのような痛みか

・どのくらい痛みが続いたか

・薬を飲んだかどうか

 

こうした記録をつけることで、痛みのパターンがわかり、医師に頭痛について説明しやすくなります。

漢方薬を活用する

頭痛には、漢方薬を取り入れるのも選択肢のひとつです。

漢方薬は、からだのバランスを整えて痛みが起こりにくい状態に導くのが特徴です。

頭痛を緩和するためには、

・血流をよくして脳に栄養や酸素を届ける

・自律神経を整えて、ストレスによる頭痛を緩和する

・ホルモンバランスの乱れを整えて生理周期に伴う片頭痛を改善する

・水分の循環をよくして脳のむくみを解消する

などの生薬を含む漢方薬を選び、根本改善を目指します。

 

<頭痛対策におすすめの漢方薬>

・呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

胃腸を温めることで頭部の冷えを取り去り、頭痛や頭痛に伴う吐き気を改善する漢方薬です。

冷えると悪化する頭痛や片頭痛などに用いられます。

 

・釣藤散(ちょうとうさん)

水分の循環をよくして頭部に滞った水分を促すことで、頭痛に働きかける漢方薬です。

高血圧傾向で、慢性に続く頭痛に用いられます。

 

どの漢方薬が自分に合うかわからないときは、オンラインで相談できるサービス「あんしん漢方」を活用すると、手軽に専門家のアドバイスを受けられますよ。

ぜひ試してみてください。

 

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211231g6sdf10013&utm_source=shindere&utm_medium=referral&utm_campaign=250304

 

鎮痛剤とうまくつき合って健康的に痛みをケアしよう

鎮痛剤は、適切に使えば痛みをやわらげる強い味方です。

しかし、月に10回以上飲んでいる場合や、薬が効きにくくなっていると感じる場合は、飲みすぎに注意が必要。

痛みが強くなる前に適切なタイミングで飲むことが大切です。

痛みダイアリーをつけて、自分の痛みのパターンを知るのも役立ちます。

自分に合った工夫を取り入れながら、鎮痛剤と上手につき合い、健康的に痛みをコントロールしていきましょう。

<この記事の監修者>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。

世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=211231g6sdf10013&utm_source=shindere&utm_medium=referral&utm_campaign=250304

 

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