静岡・駿河湾のほとりに佇む「駿河健康ランド」。24時間営業の温浴宿泊施設として、地元の人々はもちろん、遠方からの旅行者にも愛され続けるこの場所は、まさに心と体を深く癒す“アーバンリトリート”です。今回は、旅ライターとして、その魅力と知られざる過ごし方を深掘りしてきました。
太古の恵みと多彩な温浴体験:「ととのい」の極致へ
駿河健康ランドの最大の魅力は、なんと言ってもその充実した温浴施設にあります。約1000万年前の地層から湧き出るという天然温泉「駿河太古の湯」は、豊富な成分を含み、湯上り後も体の芯からじんわりと温かさが持続する感覚は格別です。
20種類以上の多彩なお風呂とサウナが完備されており、高温サウナ(約105℃)、フィンランドサウナ(約86℃)、塩サウナ、漢方サウナ、ミストサウナなど、その日の気分や体調に合わせて選べるラインナップは圧巻。そして、サウナ愛好家にとって欠かせないのが「水風呂」と「外気浴」です。16℃前後の水風呂で体をクールダウンさせた後、露天エリアに用意された源泉かけ流しの冷泉と外気浴を組み合わせれば、究極の“ととのい”体験が待っています。肌がツルツルになり、心までスッキリとリセットされる感覚は、まさに至福のひとときです。
五感で味わう駿河の恵み:絶景“サ飯”も充実
湯上がりの楽しみといえば、やはり食事です。館内には和洋中のレストランが8店舗も揃い、地元の新鮮な海の幸をふんだんに使った海鮮丼、静岡名物の静岡おでん、そして熱々の焼肉まで、心ゆくまで“サ飯(サウナ後の食事)”を堪能できます。
特に感動したのは、最上階に位置するレストラン「マルシェ」です。ここでは、壮大な駿河湾のパノラマビューを眼下に食事を楽しむことができます。昼間はきらめく海、夕暮れ時は茜色に染まる空、そして夜は漁火が瞬く幻想的な風景。どの時間帯に訪れても、食事と共に絶景が五感を満たしてくれる贅沢な空間です。
スタッフだけが知る、とっておきの過ごし方:「ムーンロード」と湯けむりの朝日
駿河健康ランドのフロント担当、土屋さまに「スタッフしか知らない過ごし方」を伺いました。それは、「夜明け前から朝にかけて、露天風呂から眺める光景」です。澄み渡る空と海の間に、月の光が水面に反射して生まれる「ムーンロード」。そして、夜が白み始める頃、水平線から昇る朝日が湯けむり越しに顔を出します。
「湯に包まれながら、月と朝日、二つの輝きを体感できるのは、早朝だけの贅沢なご褒美です。とっておきの癒しを求めるなら、ぜひ“露天風呂で迎える朝”を体験してみてください」と土屋さま。この言葉を聞いただけで、次の訪問では必ず早朝の露天風呂を体験しようと心に決めました。
「オーナー気分」を味わう至福のプライベート空間:12階オーナールーム
2025年4月より販売開始された12階の「オーナールーム」は、まさに「至福の滞在」を約束する特別空間です。広々とした間取りとラグジュアリーな設えは、まるで自分の別荘にいるかのような格別のリラックス体験を叶えます。
大きな窓からは、朝陽がきらめく駿河湾と、悠然とそびえる富士山の両方を一望できるという贅沢さ。時間ごとに表情を変える絶景を、心ゆくまで独り占めできるのは、ここにしかない特別な時間です。温泉、グルメ、そしてこの極上のプライベート空間が融合した「最強のコンビネーション」で、日常を忘れ、心身を解放する贅沢な時間を過ごせます。
「ご縁」を大切にする温かいおもてなし:ネパール大使との感動エピソード
「私たちはご縁を大切にし、心を込めたおもてなしを何よりも大切にしています」と語る土屋さま。その言葉を裏付けるのが、2014年にネパール国特命全権大使をお迎えした際のエピソードです。
ネパール人スタッフとのご縁から実現したこの訪問では、スタッフ全員で手作りした両国の国旗を掲げてお出迎えし、当時の会長の住まいだった「オーナールーム」で地元の味覚をふんだんに使った歓迎会を開催したそうです。海がない国から来られた大使は、オーナールームから望む駿河湾と富士山の絶景に大変感激され、「体の芯から温まる、他の温泉とは違う魅力がある」と温泉も絶賛されたとのこと。この出会いが“ご縁”となり、大使はその後も静岡県での公務の際には度々駿河健康ランドを訪れるようになったそうです。
このエピソードから、クア・アンド・ホテルグループが掲げる「お客様・社員・地域社会・環境のすべてから愛される会社」というビジョン、「喜びを提供する唯一無二の存在」というパーパスが、単なる理念ではなく、現場のスタッフ一人ひとりに深く根付いていることを強く感じました。
地域の魅力と融合した、年間イベントも盛りだくさん
駿河健康ランドは、近隣に日本平、三保の松原、久能山東照宮といった絶景や歴史スポットが点在する好立地。温泉と合わせて、これらの観光地を巡る旅もおすすめです。
また、春の周年祭、8月末の夏祭り、お正月イベントなど、季節ごとの取り組みやキャンペーンも毎年開催されており、訪れるたびに新しい楽しみが待っています。
まとめ:「温泉+グルメ+癒し」の完璧なハーモニーを体験!
「日常の喧騒を離れて“ととのう”体験ができる場所――それが、私たち駿河健康ランドです」という土屋さまの言葉通り、駿河健康ランドは、単なる温浴施設ではありません。約1000万年前の天然温泉、20種類以上のお風呂とサウナ、地元の味覚を堪能できるレストラン、そして富士山と駿河湾を望む絶景プライベートルーム。これらが織りなす「温泉+グルメ+癒し」の完璧なハーモニーは、まさに「頑張る自分へのご褒美」にふさわしい体験です。
この夏、静岡を訪れる際は、ぜひ駿河健康ランドで心ゆくまで五感を満たし、深い癒しと「ととのい」を体験してみてはいかがでしょうか。
【駿河健康ランド 施設情報】
・所在地: 静岡県静岡市清水区興津東町1234
・営業時間: 24時間営業
・客室数: 全419室(和室・洋室・特別室)
・駿河健康ランド公式サイト: https://www.kur-hotel.co.jp/suruga/
・オーナールーム特設ページ: https://lp.kur-hotel.co.jp/suruga-owner-room