新CPCには大型の安全キャビネット4台と、CO₂インキュベーター10台を設置し、細胞培養環境を整備。
株式会社アークワイズ(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:阿保君枝)は、細胞培養加工施設(CPC: Cell Processing Center、以下CPC)を新設し、2025年9月4日付で厚生労働省関東信越厚生局より特定細胞加工物製造許可を取得いたしました(施設名称:ARK WISE 細胞培養加工施設、施設番号:FA3250001)。
本施設は「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の実地調査を経て許可を受けたものです。今後、当社が業務支援を行う医療法人社団DAP 北青山D.CLINIC(所在地:東京都渋谷区、院長:阿保義久)において、既存のCPC(施設番号:FC3210045)に加え、本施設を診療に活用していく予定です。北青山D.CLINICでは、特定認定再生医療等委員会の審議を経て、厚生労働省に届出済みの治療計画に基づき、段階的に運用を開始する見込みです。1つの医療機関で2つのCPCを併設する体制は国内でも限られた事例であり、再生医療の提供体制をより柔軟かつ安定的にする意義を持ちます。
これにより、加齢に伴う疾患(身体的・生理的機能低下、心不全、動脈硬化症、慢性疼痛、認知機能障害など)はもちろん、幅広い年齢層やライフステージの方々に、より柔軟かつ安定した治療を提供できる環境を整えました。
※本稿は2025年9月9日にPRTIMESにて公開された記事、株式会社アークワイズ、細胞培養加工施設(CPC)の新設許可を取得。北青山D.CLINICでの活用を予定し、再生医療の安全性と提供体制を強化へを再編したものです。






背景と意義
健康寿命の延伸やQOL(生活の質)向上が社会的課題となる中、再生医療への期待は高まっています。一方で、近年は再生医療に関する安全性や運営のあり方が社会的に注目され、医療機関や関連企業には法令順守と透明性の確保が強く求められています。
北青山D.CLINICでは、従来の院内CPC(施設番号:FC3210045)に加え、新設CPC(施設番号:FA3250001)を併設することで、細胞の採取から培養・管理・投与までを自施設内で一貫して行える体制をさらに強化します。これにより以下を実現いたします。
-
より多くの患者さんへの治療提供枠の拡大
-
待機期間の短縮や治療スケジュールの安定化
-
設備点検・災害リスクなど不測の事態にも対応できる体制の強化
北青山D.CLINICの再生医療における安全性と提供体制について
北青山D.CLINICでは再生医療の安全性と質の確保を最優先とし、次の取り組みを徹底しています。
-
広範囲かつ専門性に富む治療適応と審査体制
多領域の専門医と連携し、独自に「北青山D.CLINIC特定認定再生医療等委員会」を設置。審議を迅速かつ十分に行う体制を確保しています。現在、加齢に伴う身体的・生理的機能低下から動脈硬化症、慢性疼痛、心不全まで、計15の治療カテゴリ・23の治療計画を厚生労働省へ届出済みです。
-
幹細胞の品質を維持する高度管理と先端設備
CPCを自施設内に確保し、幹細胞の分離・培養・回収・投与の一連の工程に時間的ロスが生じないよう細心の注意を払っています。さらに、ISOクラス5相当の清浄度管理、温度・湿度・室内差圧の24時間モニタリング、緊急時アラート通知システムを導入し、厳格な品質管理体制を構築。加えて、無血清培養法(導入時期調整中)や-196℃液体窒素による長期凍結保管など、多様なニーズに対応できる体制を整えています。
-
病態に適した幹細胞投与法の採択と緊急対応体制
患者さんの病態に応じて、局所投与、経静脈投与、経動脈カテーテル投与、髄腔内投与など複数の投与方法を選択可能です。投与にあたっては、肺血栓塞栓症を含む合併症リスクの低減のため、医師の管理のもとで適切な点滴速度の調整、血中酸素飽和度のモニタリング、必要に応じた抗凝固管理(ヘパリン投与)を実施しています。
さらに、治療経過中に想定外の偶発症が発生した場合に備え、蘇生処置や緊急搬送の院内フローを整備し、診療全過程での安全管理を徹底しています。
-
治療実績に基づく安全性の裏付け
北青山D.CLINICでは透明性を重視し、治療実績を公開しています。2019年3月~2025年8月に実施した治療総数2,003件(経血管(静脈・動脈)・局所・髄腔内投与を含む)のうち、
・髄腔内投与後腰痛ないし下肢痛(一過性) : 6例(2%)
・髄腔内投与後くも膜嚢胞発生 : 1例(0.3%)
・経静脈投与後発熱(一過性) : 1例(0.05%)
・補償対象となった重篤な有害事象は治療開始以来確認されていません
これらのデータは、適切なプロセスを踏めば安全に治療を提供できることを裏付けるものです。ただし患者さんごとにリスクは異なるため、診療時には医師が個別に説明し、十分な理解をいただいたうえで治療を行っています。





治療費用・診療体制について(自由診療)
-
初期治療費用(自家血清培養法):165万円(税込)
-
保管細胞培養投与、無血清培養法等:別途ご案内
再生医療(幹細胞治療)は自由診療(保険適用外)です。治療費用は治療内容・方法により異なります。再生医療はすべての方に有効とは限らず、一定のリスク・副作用が生じる場合があります。詳細は診療時に医師がご説明いたします。
北青山D.CLINIC院長 阿保 義久よりコメント
「今回のCPC新設は、再生医療をより安全に、より多様な患者さんに届けるための重要な取り組みです。加齢性疾患はもちろん、幅広い世代やご要望の患者さんにも、より柔軟で安定した再生医療をお届けできる環境を整備いたしました。これまでの実績が示す通り、適切なプロセスを経れば安全に治療を行うことが可能です。我々は今後も社会的責任を自覚し、透明性と安全性をもって、一人ひとりの未来に寄り添う医療を追求してまいります。」
公式YouTubeチャンネルで院長の解説動画を公開中

今回新設したCPCや北青山D.CLINICの再生医療体制について、阿保義久院長による解説動画を公開しています。また、院内の画像素材もご提供可能です。取材をご希望の方は下記広報担当までご連絡ください。
北青山D.CLINIC院長 阿保 義久プロフィール

1965年、青森県生まれ。東京大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院 第一外科勤務。その後、虎の門病院で麻酔科医として200例以上のメジャー手術の麻酔を担当。94年より三楽病院で胃がん、大腸がん、乳がん、腹部大動脈瘤など、消化器・血管外科医として必要な手術の全てを豊富に経験した。97年より東京大学医学部 第一外科(腫瘍外科・血管外科)に戻り、大学病院の臨床・研究スタッフとして後輩達を指導。2000年に北青山Dクリニック(現:北青山D.CLINIC)、2004年2月に医療法人社団DAPを設立。外科医としてのスキルを生かし、下肢静脈瘤・鼠径ヘルニア・椎間板ヘルニア・消化管腫瘍などを対象に、約42,000件以上の日帰り手術を担当(2025年8月末時点)。加えて、再生医療・精度の高い人間ドック・病気の発生を未然に防ぐ予防医療にも精力的に取り組み、「医療にイノベーションを」を理念に掲げて理想的な医療環境の構築にも励んでいる。
会社概要

社名 : 株式会社アークワイズ
代表者 : 代表取締役 阿保 君枝
所在地 : 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-7-10 ARK WISE BLDG. 4F
設立 : 2002年3月29日
事業内容: 医療法人社団DAP 北青山D.CLINICの安定・成長のサポート、医師監修サプリメント「Dr.Formula」/弾性ソックス・ストッキング「Dr.Feel」の開発・販売、先端医療機器・医療補助具の開発・販売、医療関連事業の開拓・実践、メディカルジムの運営
コーポレートサイトURL : https://arkwise.jp/
クリニックサイトURL : https://www.dsurgery.com/