藤井美樹 Weeklyコラム Vol.6 外見と内面の交差点で起きること

2025.10.23

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こんにちは。
株式会社STAGE・株式会社Cport代表の藤井美樹です。

前回のコラムでは、装いが自信や成果にどうつながるのかをお話ししました。
第一印象を整えることが、相手に信頼感を与えるだけでなく、自分の行動や成果を後押しする。装いはまさに「武器」になるという視点でした。

今回はその続きとして、外見と内面がどう影響し合うのかに焦点を移していきます。
外見に対するコンプレックスや「見られ方への不安」は、多くの人が一度は経験するもの。
私自身の原体験や、心理学で知られる効果も交えながら、外見を整えることが心にどんな変化をもたらすのか、一緒に考えていきましょう。

外見に自信が持てなかった原体験

私には歳の離れた姉が二人いて、幼少期はよくお下がりの服を着ていました。

6〜7年も前の服は同年代の子たちの流行から外れていて、友達の輪の中で自分だけ浮いているように感じたのを覚えています。

さらに、中学時代の修学旅行では、私服姿を「黒歴史」として今も思い出すほど。センスのなさに自信を失い、どうすればよいのかわからず、誰かに相談することすら恥ずかしく感じていました。

加えて、体型へのコンプレックスも大きな影響を与えていました。小学生の頃はぽっちゃり体型で、写真には二重顎の自分。部活で痩せても筋肉質な太ももが気になり、ズボンを履くのを避けていたほどです。

その結果、友達や恋愛に対しても「どう思われているのだろう」と不安がつきまとい、必要以上に消極的になってしまいました。今振り返ると、外見への自信のなさが、人間関係や内面の在り方にまで影を落としていたのだと思います。

外見が心に作用する心理学的効果

外見が内面や行動に影響を与えることは、心理学的にも説明できます。

たとえば、メラビアンの法則。人が受け取る情報の大半は視覚からくると言われており、話す内容以上に服装や表情といった非言語的要素が、第一印象を大きく左右します。

また、ハロー効果とは、外見や一つの特徴が他の評価にまで影響を及ぼす現象です。たとえば「清潔感のある人は仕事もできそう」と判断されるように、外見が評価の先入観をつくります。

一方で、ピグマリオン効果は「他人からの期待」が自分の行動を変える現象です。外見を整えることで「信頼できそう」「成果を出しそう」と周囲に期待され、その期待に応えようと行動が前向きに変化します。

つまり、ハロー効果は“最初の印象による思い込み”、ピグマリオン効果は“期待されることで行動が変わる”という違いがあります。いずれも外見を整えることが、内面に大きな作用を及ぼす要因になっているのです。

外見を学ぶという視点

外見にまつわるもう一つの気づきは、「ファッションや装いは学ぶものだ」ということです。

国語や数学のように学校で教わることはありませんが、外見は第一印象を左右する大切な要素です。にもかかわらず、私たちは「自分なり」や「なんとなく」で済ませてしまうことが多い。

私自身も、外見に自信がなかった頃は、センスの良い友人に買い物に付き合ってもらい、装いを真似するところから始めました。真似る中で「なぜその形がよいのか」「どんな場面に合うのか」を理解し、自分の基準が少しずつ育っていったのです。

外見は感覚に任せるものではなく、学び、試し、調整することで、自分らしいスタイルを形づくることができます。そのプロセスこそが、内面の自信を支える基盤になっていくのだと思います。

外見と心の関係を踏まえて、次回はスキンケアへ

外見は単なる見た目の問題ではなく、心の在り方や行動力にまで影響を及ぼすものです。

自信を持ちたいとき、前に進みたいとき、まず外見を整えることから始めてみる。そこから生まれる変化が、内面を押し上げる力になるのです。

次回は「スキンケアがただの美容ではなくなるとき」というテーマでお届けします。

肌を整えることが、自分の行動や気持ちにどう作用するのか。忙しい日常でも取り入れやすいアプローチとともに考えていきましょう。

 

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