藤井美樹 Weeklyコラム Vol.13 食べることで、自分を整えるには

2025.12.11

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こんにちは。
株式会社STAGE・株式会社Cport代表の藤井美樹です。
Vol.12では、「整える」を続けるための“仕組みづくり”についてお話ししました。
今回はその延長として、“食”という日々の行動を通じて、自分をどう整えていくかを考えていきます。
食事は、体をつくるだけでなく、心や行動、思考の質をも左右します。
「食べること」はすなわち「整えること」。
何を、どのように摂るかで、自分のコンディションは大きく変わります。

 

現代の食環境と、整えるための工夫

忙しい日々の中で、つい食事が後回しになることがあります。
手軽な食品が増え、選択肢は豊富になりましたが、その一方で、必要な栄養をバランスよく摂るのが難しくなっているのも事実です。

だからこそ、完璧を目指すよりも、“足りない部分を補う”発想が大切です。
私は、白米を玄米に変えたり、大麦若葉入りの青汁を飲んだりして、日常的に腸内環境を整えることを意識しています。
たんぱく質やビタミン、オメガ3脂肪酸など、普段の食事で不足しがちな栄養素は、プロテインやサプリメントで上手に補う。
制限や我慢ではなく、「自分をサポートする食事」として向き合うようにしています。


腸と感情は、古くからつながっている

健康管理は、体調だけでなくメンタルにも直結します。
「腹黒い」「腹が立つ」「腹をくくる」といった表現は、日本語において感情と“腹(腸)”を結びつけてきた例です。
これらの言葉は、古くから人々が感情と内臓、特に腸との関係を直感的に感じ取っていたことを示唆しています。

生物学的にも、このつながりは興味深いものがあります。胎児の発生過程では、腸は非常に早い段階で形成されます。
一部の原始的な生物は脳を持たず、腸だけで生命活動を営むことが知られています。
このことから、感情や無意識の起源が腸にあると考える見解もあるのです。


科学が証明する、“第2の脳”としての腸

「腸は第2の脳」と呼ばれるのは、腸に多くの神経伝達物質が存在するためです。
腸には迷走神経が張り巡らされており、その多くが腸から脳へと情報を伝えています[1]。
また、体内のセロトニンの約90%が腸でつくられているという報告もあり、腸内環境が感情や精神の安定に深く関わっていることが分かっています[2]。

つまり、感情は“脳だけで生まれるもの”ではなく、“腸の状態”にも大きく影響を受けているということ。
腸内フローラを整えることは、自律神経のバランスを保ち、ストレスに強い体をつくるための土台になります。
腸をきれいにする食事を心がけることで、ポジティブな思考や行動を引き出せるのです。


まとめ:食事は、自分を整える時間

健康的な食習慣は、意志や根性ではなく、生活の中に自然に組み込める“仕組み”で続けていくことが大切です。
整えるとは、自分を支える選択を重ねること。
食を通じて体と心を整えることは、未来の自分への投資でもあります。
その小さな積み重ねが、日々のパフォーマンスを確実に変えていきます。


参考文献

[1]磯田内科医院(2022)「腸は『第2の脳』といわれていますが、『第1の脳』かもしれません」
https://www.isoda.or.jp/3132
 

[2]VIE STYLE MAG(2025)「腸は『第2の脳』:腸内環境とメンタルヘルスの意外な関係」
https://mag.viestyle.co.jp/second-brain/

【プロフィール】

藤井美樹
株式会社STAGE・Cport代表。
“装い・内面・健康を整える”を軸に、複数のブランドを展開。

・装いの自己実現を支援する《オーダースーツサロン|Visionné》
・脳と心を整える《ドライヘッドスパサロン|Salon by Papillons et nature》
・美容と健康を支える《オーガニックセレクトショップ|Papillons et nature》

働く人たちが、日々のパフォーマンスや判断力、人との関係性をよりよくするために、
「整えること」からライフスタイルを見直す支援を行っている。

自身の経験を活かし、講演・執筆活動を通してキャリア設計やセルフマネジメントをテーマに発信。
国家資格を持つ管理栄養士や熟練のスタイリストなど、各分野のプロフェッショナルと連携し、
一人ひとりに合わせた実践的なサポートを届けている。

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