こんにちは。
株式会社STAGE・株式会社Cport代表の藤井美樹です。
前回は、人との距離感は相手との駆け引きではなく、
自分の軸から生まれるものだ、という話をしました。
今回はそこから一歩進んで、
距離感がどのように外に表れ、相手に伝わっていくのかについて考えてみたいと思います。
距離感は、態度や言葉として表に出る
人との距離感は、心の中だけに存在するものではありません。
言葉の選び方や、間の取り方、表情や所作。
そうした小さな要素の積み重ねとして、相手に伝わっていきます。
「近づきすぎていないか」
「離れすぎていないか」
その不安が強いほど、態度はどこか不自然になりやすい。
逆に、自分の軸が定まっていると、
距離は調整しようとしなくても、自然な形で保たれます。
境界線は、察するものではなく共有するもの
距離感のズレが生まれる多くの原因は、
お互いの境界線が共有されていないことにあります。
「ここまでは心地よい」
「ここから先は踏み込まれたくない」
そうした境界線を伝えることも大切ですが、
それ以上に効果的なのは、
相手にとって心地よい距離感を、こちらから聞いてみることだと感じています。
多くの人は、基本的に遠慮がちなので、
踏み込まれたくないと強く感じることよりも、
本当はもう少し理解してほしい、話を聞いてほしいと思っていることの方が多い。
ただ、聞かれないから答えない。
答えないから、深い会話にならない。
そんな構図が、知らないうちに出来上がっていることもあるように感じます。
相手にどう思われるかより、
相手を理解しようとする姿勢を先に差し出すこと。
それが、信頼を損なわない距離感をつくっていきます。
受け皿にならない、という選択
以前の私は、誰かのネガティブな感情を受け止める役割を、
無意識に引き受けてしまうことがありました。
けれど、ただ吐き出すだけの言葉や、
前に進む意思のない愚痴を受け続けることは、
関係を良くするどころか、歪ませてしまうこともあります。
距離を取ることは、冷たさではありません。
自分の時間やエネルギーを、どこに使うかを選ぶということ。
それもまた、信頼を守るための境界線です。
こうした距離の取り方は、意識していなくても、
言葉や態度、雰囲気として外に表れていきます。
人は出会った瞬間に、
その人との距離感を直感的に感じ取るのかもしれません。
第一印象は、関係の入口になる
人は、思っている以上に他人の内側を見ていません。
だからこそ、第一印象は関係の入口として大きな役割を持ちます。
安心感があるか。
話しかけやすいか。
一緒にいて疲れなさそうか。
すべてを整える必要はありません。
でも、入口だけは整えておく。
それが、無用な誤解や距離のズレを減らしてくれます。
距離感は、相手に合わせて調整するものではなく、
自分の軸と境界線が、自然に外へにじみ出た結果です。
次回は、こうした距離感が集まったとき、
チームや場にどんな空気が生まれるのか。
人や場を整えていくリーダーシップについて、考えてみたいと思います。
【プロフィール】

藤井美樹
株式会社STAGE・Cport代表。
“装い・内面・健康を整える”を軸に、複数のブランドを展開。
・装いの自己実現を支援する《オーダースーツサロン|Visionné》
・脳と心を整える《ドライヘッドスパサロン|Salon by Papillons et nature》
・美容と健康を支える《オーガニックセレクトショップ|Papillons et nature》
働く人たちが、日々のパフォーマンスや判断力、人との関係性をよりよくするために、
「整えること」からライフスタイルを見直す支援を行っている。
自身の経験を活かし、講演・執筆活動を通してキャリア設計やセルフマネジメントをテーマに発信。
国家資格を持つ管理栄養士や熟練のスタイリストなど、各分野のプロフェッショナルと連携し、
一人ひとりに合わせた実践的なサポートを届けている。
