こんにちは。
株式会社STAGE・株式会社Cport代表の藤井美樹です。
日々を過ごしていれば、心が揺れる瞬間は誰にでもあります。
仕事のプレッシャー、人との関わり、予想外の出来事。
どれだけ整えていても、感情が動くこと自体は自然なことです。
そして、その“揺れ”が日々のパフォーマンスに及ぼす影響は小さくありません。
私たちを支えているのは思考力だけではなく、その土台にある「感情の安定」です。
気持ちの乱れによって、普段なら選ばない行動をしてしまうこともあります。
そこで大切なのは、感情を抑え込むことではなく、揺れたときにどう立て直すかです。
その姿勢が、判断の精度や行動の安定を静かに支えてくれると感じています。
今日は、私が日々意識している“感情を整える視点”についてお話しします。
感情が揺れたときの「距離の取り方」
感情が揺れた瞬間ほど、今の気分で判断したくなります。
でも、本当に大切なのは「どう感じたか」ではなく、「どう行動するか」。
私がまず行うのは、感情を書き出して距離を置くこと。
頭の中だけで処理しようとすると、出来事と感情が絡まり、本当は何に反応しているのか見えなくなることがあります。書くと、自分と感情の間に“余白”ができ、落ち着いて状況を見られるようになります。
次に意識しているのは、一度その場から離れること。
読書、軽い運動、全く別の刺激に触れるだけで、思考がリセットされ、感情の熱が自然と下がっていきます。
最近は、状況に詳しいプロや専門家の発信に触れたり、AIから視点のヒントをもらうことも増えました。求めているのは“答え”ではなく、整理のためのきっかけです。
そして意外と大きいのが「よく眠ること」。
睡眠不足のときほど、物事をネガティブに受け取りやすくなります。翌朝、「なんであんなに揺れたんだろう」と自然と距離が取れていることも少なくありません。
感情と行動を切り離すという選択
行動を感情に委ねてしまうと、“やる気がないからやらない”という流れに陥りやすく、行動の質が安定しません。
私は「求める成果のために、感情と行動は切り離す」と決めています。
気が進まない日でも、必要なことは淡々とやる。行動の先に「やってよかった」という感情がついてくるからです。感情に合わせて行動を変えるのではなく、行動が感情を整えてくれる。その積み重ねが判断の軸になります。
また、他者や環境へのネガティブな気持ちは、心に溜め込むほど影響が大きくなります。体の老廃物を溜めると不調になるように、心の老廃物を抱えれば判断が鈍り、行動も重くなる。
ただし、そのまま誰かにぶつけていいわけではありません。老廃物を人に投げつける人がいないのと同じです。
私が選んでいるのは、書き出す・歩く・深呼吸するなど、“安全な形で外に出す”やり方です。
感情は押し殺すものではなく、扱い方を知ることで軽くできます。
この姿勢が、日々の安定した行動につながっています。
感情を整えることは、未来の判断を整えること
感情が整っていると、判断に一貫性が生まれます。
人の言葉に過剰に反応したり、焦りから誤った選択をしたりしにくくなる。
逆に心が乱れていると、同じ情報でもネガティブに受け取り、余計な不安や怒りを生むことがあります。
“整える”とは、今の心を落ち着かせるだけではなく、未来の自分の判断力と行動を守る行為。
そして次回のVol.16では、思考・感情・行動すべての土台となる“脳の休息”についてお話しします。
何を足すかより、何を休ませるか。
その視点で整えると、人生の質は大きく変わります。
【プロフィール】

藤井美樹
株式会社STAGE・Cport代表。
“装い・内面・健康を整える”を軸に、複数のブランドを展開。
・装いの自己実現を支援する《オーダースーツサロン|Visionné》
・脳と心を整える《ドライヘッドスパサロン|Salon by Papillons et nature》
・美容と健康を支える《オーガニックセレクトショップ|Papillons et nature》
働く人たちが、日々のパフォーマンスや判断力、人との関係性をよりよくするために、
「整えること」からライフスタイルを見直す支援を行っている。
自身の経験を活かし、講演・執筆活動を通してキャリア設計やセルフマネジメントをテーマに発信。
国家資格を持つ管理栄養士や熟練のスタイリストなど、各分野のプロフェッショナルと連携し、
一人ひとりに合わせた実践的なサポートを届けている。
