乾燥する冬になると、「風邪ではないのに咳が続く」「鼻づまりが続く」「口内炎を繰り返す」などと悩むことはありませんか?
病院に行くほどではないものの、この不快な状態をどうにかしたいという方も多いと思います。
実はこのような喉や鼻、口の粘膜の不調は、からだの潤い不足が関係していることも少なくありません。
そんなときに心強い味方になるのが漢方薬です。
そこで今回は、「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに粘膜の乾燥による不調に役立つ漢方薬について教えてもらいました。
冬に起こる粘膜トラブルには漢方薬がおすすめ

冬は、外気の乾燥や冷え、エアコンの使用により、空気に直接ふれる喉や鼻、口の粘膜が影響を受けやすい時期です。
乾燥が続くと粘膜の働きが弱くなり、さまざまな不調の原因となってしまいます。このような粘膜トラブルには、からだの内側から整える漢方薬が役立ちます。
乾いた咳が出る、喉がイガイガする
冬になると、喉の乾燥やイガイガ感、乾いた咳がよくみられます。
乾燥により喉の粘膜が敏感になると、ちょっとした刺激で咳が出て止まらなくなることがあります。さらに、喉の乾燥や炎症が続くと、イガイガ感やかすれ声につながりやすくなるのです。
漢方的には、この状態を喉や肺の潤い不足ととらえます。
単に咳を止めるのではなく、内側から潤いを補える漢方薬を選ぶことで、粘膜の状態を整えて根本的な改善を目指します。
鼻の中が乾燥する
鼻粘膜が乾燥すると、鼻の中がヒリヒリとする不快感が出るだけではなく、外からの刺激や、ウィルスから守るバリア機能も低下しやすくなります。
その結果、花粉やホコリなどのアレルギー物質の影響を受けたり、風邪をひいたりして、鼻づまりが続く、鼻水が止まらないなど鼻の不調が長引きやすくなるのです。
漢方的には、このような鼻粘膜のトラブルを血流の悪化や潤い不足ととらえます。
鼻水や鼻づまりなどの症状を抑える作用に加えて、乾いた粘膜に潤いを補い、血流をよくして鼻の粘膜を強くし、鼻の粘膜の炎症を和らげるといったアプローチをしていきます。
口内炎ができる
口内炎は、ストレスや疲れ、栄養不足、免疫力の低下などが重なって生じやすい症状です。とくに、冬は乾燥により口腔粘膜のバリア機能が低下して傷つきやすくなるため、口内炎ができやすい季節とされているのです。
潤いや血流を補う漢方薬は、口腔粘膜を健康な状態に整えて、口内炎ができにくいからだづくりを目指します。
また、口内炎がなかなか治らない場合は、心身のバランスが乱れた状態としてとらえ、粘膜だけに目を向けるのではなく、心とからだ全体を整えていくことを大切にします。
喉・鼻・口の粘膜トラブルを解消する漢方薬

よくみられる粘膜トラブル別におすすめの漢方薬をご紹介します。
乾いた咳に麦門冬湯(ばくもんどうとう)
麦門冬湯は、粘膜に潤いをあたえて、コンコンという乾いた咳や痰がきれにくい咳を改善する漢方薬です。
喉の乾燥によるイガイガ感が強い方や、風邪が治った後も咳だけが残っている方にも用いられることがあります。
ただし、痰が多い、湿っぽい咳の場合は合わないこともあるため注意が必要です。
熱感を伴う鼻づまりに辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
辛夷清肺湯は、鼻粘膜の乾燥や熱感を伴う鼻づまりに効果的な漢方薬です。
炎症を鎮め、鼻通りをよくする生薬に加えて、乾燥した粘膜を潤す麦門冬という生薬も含まれているのが特徴です。
黄色い粘り気のある鼻水が出る蓄膿症や鼻炎にも用いられます。
長引く口内炎に温清飲(うんせいいん)
温清飲は、からだに必要な栄養や潤いを補いながら炎症を鎮めて、長引く口内炎を改善する漢方薬です。
肌のかさつきやかゆみといった乾燥や炎症を伴う肌トラブルにもよく用いられます。
口の乾きや皮膚の乾燥、のぼせ、手足のほてりがある人におすすめです。
自分に合った漢方薬はプロに相談しよう

このように、粘膜の乾燥に伴う不調に用いられる漢方薬はさまざまありますが、自分の症状に合った漢方薬がどれなのかわかりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
漢方薬は自分の状態や体質に合ってこそ効果があります。うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。
どの漢方薬が自分に合っているかを見極めるためには、専門家の力を借りるのが安心です。
漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、お手頃価格で、個人に効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「あんしん漢方(オンライン個別相談)」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
対面では話しにくい悩みもスマホで気軽に相談することができます。
冬の粘膜トラブルは内側からケアしよう
冬の乾燥は、喉や鼻、口の粘膜にも影響し、さまざまな不調を引き起こしやすくなります。
そのままにしておくと、不調が長引いたり、繰り返しやすくなったりすることもあります。
からだの内側から整える漢方薬を上手に取り入れて、つらい粘膜トラブルをやさしくケアしていきましょう。
<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師
清水みゆき
漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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