泡立てた研究品が消泡することなくメイク汚れを自発的に吸い上げている様子
1980年、メイク落としと洗顔を一つにする「ダブルクレンジング」をいち早く世に送り出した株式会社ナリス化粧品。半世紀近くにわたり多機能洗顔の可能性を追求してきた同社が、今回「クレンジング力」と「保湿感」を同時に向上させる新技術の開発に成功しました。
長年の課題に終止符を打つこの最新研究について、シンデレラフィット編集長・高部がその背景を伺いました。
1. 独自のハイブリッド処方:洗浄成分が保湿を助けるメカニズム
高部: 「洗浄成分が保湿成分の生成を促すという、互いの機能を高め合うメカニズムは、どのような着想から誕生したのでしょうか?」
ナリス化粧品(以下、ナリス): 理想の洗浄料を追求する際、避けて通れないのが「不要な汚れを確実に落とすこと」と「肌を乾燥させないこと」の両立です。これらは洗浄剤開発において長年の課題であり、どうしてもトレードオフの関係にありました。 洗浄力を高めれば乾燥しやすくなり、マイルドさを優先すれば汚れが残りやすくなる。この課題を根本から解決すべく、クレンジング力と保湿感を同時に向上させるアプローチに着目し、今回の処方開発に至りました。
2. 伝統技術の進化:『コアセルベート』技術の応用と融合
高部: 「1980年から培われてきたダブルクレンジングの知見に、今回新たに『コアセルベート』技術を融合させるに至った経緯をお聞かせください。」
ナリス: 洗顔料は「洗い流すもの」であるため、単に保湿成分を配合するだけでは、すすぎの際に水と一緒に流されてしまい、十分な手応えを得るには限界がありました。 そこで、いかに保湿成分を肌に留めるかを検討した結果、すすぎ時に現れる不溶性成分「コアセルベート(成分の複合体)」の利用に行き着きました。主にシャンプー等で用いられてきたこの技術を洗顔料に応用し、クレンジング力を高める成分がコアセルベートの生成を促進するという組み合わせを発見したことで、相反する二つの機能の両立が可能となりました。
3. 多機能洗顔の社会的価値:効率と充足感の両立
高部: 「効率性だけでなく、確かな手応えを求めるユーザーに向けて、この最新処方が実現した『洗い上がり』へのこだわりを教えていただけますか?」
ナリス: 私たちのこだわりは、やはり「しっかり落とすのに、つっぱり感がない」という機能の両立です。肌に不要な汚れが残ることは肌トラブルの原因となり、一方で過度な洗浄による乾燥は肌の健やかさを損なう要因となります。 今回の処方は、メイクや皮脂汚れを適切に落としながら、その後のスキンケアまでの間、潤いを守る理想的な洗い上がりを目指しました。1970年代から多機能コスメの研究を続けてきた自負として、忙しい毎日を過ごす方々の肌を支える製品開発に努めています。
【Editor's Note】
45年以上にわたり「ダブルクレンジング」のパイオニアとして研究を積み重ねてきたナリス化粧品。今回の発表からは、伝統的な知見に甘んじることなく、異分野の技術をも柔軟に取り入れる研究姿勢が伺えました。 「多機能ゆえに機能が劣る」という従来の常識を覆すこの新技術は、J-Beautyの進化を象徴するものと言えるでしょう。
聞き手:シンデレラフィット編集長 高部

