終わりなき残暑にグッタリ…生活習慣を見直して「夏の疲れ」をリセット

2025.09.05

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「9月に入っても暑い日が続いてぐったりする」「食欲がなく、何も食べたくない」
厳しい残暑で、夏バテが続いている方も少なくないでしょう。疲れをいつまでも長引かせたくなくても、原因がわからなければ対策を立てにくいものです。
今回は、夏の疲れが起こる仕組みと、そのリセット方法、そしてこれから注意したい「秋バテ」予防について解説していきます。

夏の疲れはなぜ起こる?

夏の疲れには、いくつかの原因が関係していますが、代表的な例を挙げてみましょう。

まず、暑い屋外と冷房の効いた室内を行き来することで生じる、温度差による自律神経の乱れです。からだは温度変化に合わせて調整しますが、急激な変化が繰り返されると対応しきれなくなります。

さらに、冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎは内臓の冷えを招き、血流や胃腸の働きが低下。結果として食欲不振や消化不良につながります。

また、過剰な発汗により体内の水分や電解質(ナトリウム・カリウムなど)が失われると、からだの水分バランスが崩れ、疲労感や倦怠感が強まります。

こういった複数の原因が作用し、「夏の疲れ」としてあらわれるのです。

夏の疲れをリセットする「食・運動・睡眠」

ここからは、夏の疲れをリセットするための3つのポイントについてくわしく解説します。

ビタミンB1をはじめとした栄養素を摂る

まず抑えておきたいのが「ビタミンB1」です。ビタミンB1は、糖質からエネルギーを作り出し、からだを元気にする働きがあります。ビタミンB1が足りないとだるさや食欲不振を引き起こす原因になるので、意識的に摂取しましょう。

また、「ビタミンB2」もエネルギー産生や皮膚を健康に保つ役割があります。

そして、水分不足の方に欠かせないのが「カリウム」です。カリウムは発汗で失われやすいため、適度に補給しましょう。

各栄養素を効率よく摂取できる食材をご紹介します。

<夏の疲れにおすすめの食材>

・ビタミンB1:豚肉、大豆、ほうれん草

・ビタミンB2:ウナギ、納豆、アーモンド

・カリウム:パセリ、ブロッコリー、ドライトマト

これらの栄養素をバランスよく補うことを意識しましょう。とくにビタミンやミネラルは体内で作り出すことが難しいため、食事から摂取するのが基本です。

軽い運動を日常に取り入れる

軽めの有酸素運動やストレッチは、滞った血液の流れを促し、自律神経のバランスを整えます。適度な運動は睡眠の質も高められ、疲労回復に役立ちます。

運動は、早朝や夕方など涼しい時間帯に行うのがおすすめ。エスカレーターを階段に変える、寝る前にストレッチやヨガをするなど、日常に組み込んでみましょう。

また、家事の合間に「かかと上げ」をするのもおすすめです。椅子などの安定した場所に手を置き、かかとを3秒くらい上げて下ろす動作を10回くらい繰り返しましょう。

ぬるめのお湯に浸かる

冷房で冷えたからだには、ややぬるめに感じる38度前後のお湯にゆっくり浸かるのがおすすめです。熱すぎないお風呂は副交感神経を優位にして、血行を促進することでリラックス効果を高めます。

シャワーだけで済ませずに、きちんと湯船に浸かることが大切です。就寝の1~2時間前の入浴なら入眠しやすくなり、深い睡眠にもつながります。

これからやってくる「秋バテ」予防にも効果的

 

 

夏の疲れを残したまま、気温や気圧の変化が大きくなる秋に突入してしまうと、自律神経がさらに乱れて「秋バテ」と呼ばれる不調があらわれやすくなってしまいます。

前述したような「食」「運動」「睡眠」の習慣を整えることは、秋バテ予防としても有効です。今のうちから夏の疲れをしっかり解消しつつ、秋口にかけての環境変化にからだを慣れさせ、体調を崩さないように気をつけましょう。

暑さに疲れたからだには漢方薬も役立つ

 

夏のたまった疲れには、漢方薬を使うのもおすすめです。漢方薬は、心とからだの乱れたバランスを回復し体質を整えていくことで、不調の根本からの改善を目指します。

漢方薬は植物や鉱物といった自然由来の生薬から作られており、一般的に西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれています。また、漢方薬は飲むだけで済むので、生活習慣を大きく変更しなくても簡単に続けやすい点もメリットです。

夏の疲れに対処する場合、「血流を促して自律神経の乱れを整える」「胃腸の消化・吸収機能を改善する」「体内の水分バランスを整える」といった働きを期待できる生薬を含む漢方薬を選びましょう。

<夏の疲れ対策におすすめの漢方薬>

・清暑益気湯(せいしょえっきとう)

からだの熱を冷まして水分代謝を整え、暑さによる疲労感や食欲不振に働きかけます。

・六君子湯(りっくんしとう)

弱った胃腸の働きを高め、胃の余分な水分を取り去り、疲労・倦怠感を改善します。

漢方薬は、体質との相性も重要です。体質に合っていない漢方薬を使っても、漢方薬本来の力は引き出せません。漢方に詳しい医師や薬剤師に体質を診てもらったうえで、適切な漢方薬を使用しましょう。

「もっと便利な漢方薬サービスはないの?」という方には、オンライン漢方薬の「あんしん漢方」がおすすめです。

あんしん漢方は、体質診断、漢方薬の提案、そしてアフターフォローまで、すべてネットで完結。手軽さと信頼性のバランスの良さが魅力です。漢方薬で体内のバランスを整えて、スッキリとしたからだで夏の終わりを迎えましょう。

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夏の疲れは秋バテのもと

夏の疲れの主な原因は、気温変化による自律神経の乱れや、冷たい物の摂りすぎによるものです。適切な食事、運動、睡眠習慣を身につけることは、夏の疲労感だけではなく、秋バテの予防にもなります。

季節の変わり目を意識して、疲れを秋に持ち越さないように気をつけつつ、健康的な毎日を送りましょう。

<この記事の監修者>

 

 

 

 

 

 

 

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。

世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

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