朝起きた瞬間から頭が重かったり、頭痛がしたりすると、1日の始まりがつらく感じてしまいますよね。
「寝不足だから仕方ない」と我慢していませんか?
実は40代以降は、更年期によるホルモンバランスの変化や自律神経の乱れなどが朝の不調に関係していることも少なくありません。
そんなときに選択肢のひとつとなるのが、からだの内側からバランスを整え、不調の改善を目指す漢方薬の釣藤散(ちょうとうさん)です。
ただし、釣藤散は頭重感がある方なら誰にでも適しているというわけではありません。
漢方薬は、症状だけでなく体質やからだの状態に合わせて選ぶことが大切です。
そこで今回は、朝の頭重感や頭痛に用いられる釣藤散の特徴や合う体質、服用前に知っておきたい注意点について、「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
1.朝起きて頭重感がしんどい…

朝、目が覚めた瞬間から頭が重く、「すっきり起きられない」「頭にモヤがかかったような感じがする」と悩むことはありませんか。
朝食の準備や仕事へ行く支度などで忙しい朝、頭重感がひどいと、1日のスタートがゆううつになってしまいますよね。
「少し我慢すれば楽になるから」とそのままにしている方も少なくありません。
しかし、頭が重いままの状態では家事や仕事に集中しにくく、1日中、気分がすっきりしないこともあります。
「睡眠不足が原因かな」と思うかもしれませんが、頭重感は睡眠不足以外にも疲労やストレス、肩こりなどさまざまな要因によって起こると考えられています。
まずはその原因を知ることが、自分に合った対策を見つける第一歩です。
2.なぜ朝から頭が重いの?大人のゆらぎに「釣藤散」が選ばれる理由

朝の頭重感や頭痛に用いられる漢方薬のひとつが、釣藤散です。
朝は眠っている状態から活動する状態へ切り替わり、血圧や自律神経が大きく変化する時間帯のため、頭重感や頭痛が起こりやすいとされています。
とくに40代以降は、更年期による女性ホルモンの変化や体調の変化が重なり、朝の不調を感じやすくなることがあります。
また、仕事や家庭での役割が増える時期でもあり、日々のストレスや生活リズムの乱れが心身の負担につながることも少なくありません。
釣藤散は、心身のバランスを整えながら、これらの朝の頭重感や頭痛、高血圧に伴う症状の改善を目指す漢方薬です。
漢方薬は、一人ひとりの体質や状態に合わせて選ぶため、同じような頭重感があっても、冷えが強い人や胃腸の不調が目立つ人などでは、別の漢方薬が適していることもあります。
そのため、症状だけでなく体質も考慮して選ぶことが大切です。
釣藤散は、とくに次のような特徴がみられる方に用いられる漢方薬です。
- 朝起きたときに頭重感や頭痛が強い
- 高血圧傾向
- めまいやのぼせを感じる
- イライラしやすい
- 肩こりがある
一般的に、鎮痛薬は痛みそのものを抑える対処療法ですが、漢方薬は痛みの背景にある体質やその他の不調にも着目していきます。
釣藤散も、朝の頭重感だけでなく、肩こりやめまい、イライラなどの不調にも総合的にアプローチするのが特徴です。
3.釣藤散を取り入れる前に知っておきたい注意点

釣藤散を服用する前に、知っておきたい大切なポイントがあります。
3-1.甘草による副作用に注意
釣藤散には、甘草(かんぞう)という生薬が配合されています。
甘草を含む漢方薬を長期間服用したり、ほかの甘草を含む漢方薬と併用したりすると、むくみや血圧の上昇、手足の脱力、筋肉痛などの副作用があらわれることがあります。
とくに、高血圧などの持病がある方は、体調に影響を及ぼす可能性もあるため注意が必要です。
現在、ほかの漢方薬を服用している方や持病がある方は、服用前に医師や薬剤師へ相談すると安心です。
3-2.自分の体質に合っているか確認する
漢方薬は、自分の体質やそのときの状態に合ってこそ、本来の力が十分に発揮されます。
朝の頭重感があるからといって、すべての人に釣藤散が適しているわけではありません。
体質に合わない漢方薬を選ぶと、期待した変化を感じられないだけでなく、体調に思わぬ影響が出る場合もあります。
「自分に合うかわからない」という場合は、無理に自己判断せずに、医師や薬剤師などの専門家に相談してから服用すると安心でしょう。
最近では、スマートフォンから気軽に相談できるオンライン漢方サービスもあります。
「あんしん漢方(オンライン個別相談)」では、漢方に詳しい専門家に、自宅にいながら相談することができるので便利です。
4.朝をすっきり迎える習慣を始めよう
朝の頭重感や頭痛は、睡眠不足だけでなく、更年期のホルモンバランスの変化や自律神経の乱れなどさまざまな要因が関係しています。
釣藤散は、朝の頭重感や慢性的な頭痛、高血圧に伴う症状などに用いられる漢方薬です。
ただし、同じ頭重感でも体質によって適した漢方薬は異なります。
迷ったときは専門家に相談し、自分に合った方法で朝をすっきり迎える習慣につなげていきましょう。
<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師 清水みゆき

漢方薬・生薬認定薬剤師、JAMHA認定ハーバルセラピスト。製薬企業の研究所員を経て、漢方調剤薬局に8年間勤務。漢方薬の服薬指導、食事や養生法での健康づくりのサポート、ハーブティーやアロマの相談販売に従事。
現在も漢方調剤薬局で薬剤師として在勤しながら「ママのためのやさしい漢方」のサイト運営や漢方やハーブの通信講座やセミナー講師としても活動中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一ひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
