【医師解説】紫外線ピークの7月は要注意! 今すぐ始めたい!手元の老化とハンドベイン対策

2025.07.22

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「Dr.Aboが教える!“死ぬまで元気で美しく”を叶えるコラム」
本連載では、北青山D.CLINICの阿保義久院長をお迎えし、死ぬまで元気で美しく過ごすためのヒントをお届けいたします。

vol.5のテーマは「夏の紫外線と手元のエイジング」。7月は紫外線の量も強さも一年でピークに。実はこの時期、手元の老化が一気に進みやすいことをご存じですか?今回は「ハンドベイン(手や腕の血管の浮き)」と紫外線ダメージの関係、そして医師おすすめのケアをわかりやすく解説します。

手元の老化と7月の紫外線—今知っておきたい関係性

「手の甲の血管が目立ってきた気がする」「手の老けが気になる」――実はそれ、紫外線が関係しているかもしれません。紫外線のうち、A波(UVA)は皮膚の深部まで到達し、コラーゲンやエラスチンなどの弾力線維を破壊。シワやたるみ、皮膚の菲薄化(薄くなること)が進み、手や腕の血管がより目立ちやすくなります(=ハンドベイン)。

しかも、手の甲や腕は顔以上に紫外線を浴びやすい部位。日焼け止めを塗り忘れがちな「手元」こそ、日々の紫外線ダメージが蓄積しやすいのです。紫外線による「光老化」は、シミ・シワ・皮膚の薄化といった見た目のサインとなり、肌のハリや厚みも失われていきます。その結果、手や腕の血管がさらに浮き出てきて、「老け手」の印象が強まってしまうのです。

一方、普段紫外線が当たりにくいお尻や太ももの内側は、年齢を重ねてもハリや厚みを保ちやすいのもポイント。紫外線対策の有無が、手や腕のエイジングに大きな差を生むことがわかります。

ハンドベインってどんなもの?原因と生活習慣のポイント

ハンドベインとは、手や腕の血管が浮き出て目立つ状態のこと。健康上の問題ではありませんが、見た目やセルフイメージに影響しやすい悩みのひとつです。

主な原因は…

●加齢による皮膚や血管の変化(皮膚が薄くなり、コラーゲンやエラスチンが減少)

●紫外線ダメージ(光老化による菲薄化)

●皮下脂肪の減少や痩せ型体型

●遺伝や日常的な手の酷使

●ホルモンバランスの変化や乾燥・炎症

など。

特に女性は、ホルモンバランスの影響でコラーゲン生成が減りやすく、40代以降から目立ちやすい傾向に。美容職やモデル、ピアニストなど「人前で手を見せる機会が多い方」だけでなく、近年は幅広い世代で相談が増えているようです。

今日からできる!手元美を守るセルフケア3選!

では、具体的にどんな対策をとればよいのでしょうか。阿保院長がすすめる手元のセルフケアをご紹介します。

1.紫外線対策は「手・腕」にも忘れずに

顔と同じように、手の甲・腕にも日焼け止めを忘れずに。外出時はUVカット手袋やアームカバーも効果的です。2~3時間ごとの塗り直しや、屋外レジャー時の徹底も「未来の手年齢」を守るポイント。紫外線の強い7月はとくに要注意!

2.保湿+やさしいスキンケアでバリア機能をキープ

紫外線や乾燥は皮膚を薄くしやすいため、こまめな保湿が重要。手洗い後や就寝前には、保湿クリームや美容液でしっかりケアを。摩擦や刺激を避け、やさしく扱うことも大切です。

3.血管美を育む食習慣と水分補給

ハンドベインの目立ちやすさには、皮膚だけでなく血管年齢も関わります。普段の食事では、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルという5大栄養素のバランスに加え、ルチン(ブロッコリー・そばなど)、ビタミンB群・D(魚・卵・乳製品など)を含む食材を意識して。また、夏は汗や空調で体内の水分が奪われがち。血流の滞りを防ぐためにも、こまめな水分補給を心がけましょう。
 

「どうしても気になる時は?」医療の選択肢も

ハンドベインは病気ではありませんが、「見た目の悩みが大きい」「自信を持って手を見せたい」という方には、医療による専門治療も存在します。現在では、皮膚への負担が少ないレーザー治療なども行われており、「ハンドベイン治療」は国内でも徐々に広がっています。治療を検討する場合は、専門の医療機関でご相談を。

まとめ

「手は年齢を語るパーツ」とも言われます。顔と同じように、手元の紫外線対策とセルフケアを徹底することで、未来の手年齢を守っていきましょう!次回は、お盆や旅行シーズンを迎える8月にぴったりなテーマについてお届けします。どうぞお楽しみに!

 

北青山D.CLINIC阿保義久院長プロフィール

 

1965年青森県生まれ。東京大学医学部医学科卒業。2000年に北青山Dクリニック(現:北青山D.CLINIC)を設立し、外科医としてのスキルを生かして日帰り手術を発案したほか、病気を作らない予防医療、治癒が可能な段階で早期発見するための人間ドック、生活の質を高めるアンチエイジング療法、進行がんに対する革新的治療まで、質の高い医療サービスの提供にも精力的に取り組む。「医療にイノベーションを」を理念に掲げ、理想的な医療環境の構築にも励んでいる。著書には『アンチ・エイジング革命(講談社)』、『下肢静脈瘤が消えていく食事(マキノ出版)』、『尊厳あるがん治療(医学舎)』、『コロナの時代のアンチエイジング』などがある。 

クリニックURL:https://www.dsurgery.com/

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この記事を書いた人

山田 花子

Cinderella Fit 編集部

美容メディア シンデレラフィット

「美容従事者すべてにリスペクトを」頑張る女性にスポットを当て、人と人を繋いで行きます。

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